南部修一 |
※1974年生まれ 電力自由化、太陽光発電、再生可能エネルギー関連情報の広報を担当 |
Looopでんきは2022年6月より電力量単価の値上げを行い、さらに10月料金分からはLooop独自の燃料費調整額を採用しています。
(参考:燃料費調整額と電源調達調整費の違いについて)
また、12月には従前プランのほとんどが市場連動型プラン『スマートタイムONE』に強制移行し、
(参考:市場連動型プランってなに?メリット&デメリット)
これまでとはまったく異なる料金体系になります。
そのため当ページの内容はあくまでも2022年5月以前の過去情報として参考にしていただきますようお願いいたします。(2022年10月追記)
インターネット上には「Looopでんきは安い」とか「オススメ」と書かれている記事が数多く見つかります。
Looopでんきには『基本料金ゼロ』という大きなメリットがあることから、Looopでんきへの乗り換えを検討している方も多いようです。
Looopでんきに乗り換えると本当にお得なのでしょうか?
このページではLooopでんきの噂の真偽や特徴およびメリット&デメリットについて、NPCプランの小売電気アドバイザーが詳しく解説します。
Looop(ループ)ってどこの会社?
Looopでんきは2016年の電力自由化当初、当時としては革新的な「基本料金ゼロ円、電力量単価は一律価格」というシンプルな電気料金プランをいち早く取り入れた新電力として知られています。
また、東日本大震災をきっかけに設立されたという経緯もあり、事業の柱として自然エネルギーによる発電の普及を目指しているようです。
現在は東京上野に本社を構え、大阪、北海道、福島、長野にも支店があります。
・あしたでんき(TRENDE株式会社)
・親指でんき(株式会社ユビニティー)など
Looopの特徴は「シンプル&わかりやすさ」
株式会社Looopはとにかく分かりやすいサービスに努めており、従来の電力会社の料金プランとはまったく異なるシンプルさがLooopでんきの最大の特徴です。
ちなみに筆者もLooopでんきを利用しています。
安いだけでなく、面倒なことを考えずに済むので正直気に入っています。
実際にLooopに乗り換えた人の評価は?
Looopでんきの口コミはインターネット上で数多く見つかりますが、おおむね良い評判が目立ちます。
この記事を書いている時点で、参考になりそうな口コミ情報をいくつかご紹介します。
Looopでんきの口コミ(2019年5月~10月)
いろいろあるとは思うんですがループ電気とか安いですよ。基本料無料で使用分だけです。自分は使ってます。
— シン (@pgmpy796_shin) September 3, 2019
関西電力 従量電灯からループ電気(looopでんき)に変えて4ヶ月くらいたった。
少し安くなったよ。
関西電力だったら13,341円が12,125円。 pic.twitter.com/VnIHnNcoXd— アラサー浪費家夫婦@借金212万→181万 (@coupleliving1) September 14, 2019
電気代が今月も高かったのでいろいろ調べてたけど
ループ電気って安そう(基本料金がなし)
特に単身であまり電気使わない人安くなりそう
うちは今月167kwだから微妙なんだよなあ
東京電力
基本料金842円+3884円=4726円
ループ電気
26円×167kw=4342円 差額384円— みどん (@mirorin_san) July 2, 2019
Looopでんきは本当に安い?
2021年2月現在、Looopでんきで選べる一般向けの電気料金メニューには、以下の7種類があります。(買電メニュー5種類・売電メニュー2種類)
- おうちプラン(60A以下の電灯契約)
- ビジネスプラン(6kVA~49kVAの電灯契約)
- 動力プラン(三相三線式の低圧電力)
- スマートタイムプラン(オール電化&ハーフ電化住宅向けプラン)
- 再エネどんどん割(北海道のみ申し込み可・特殊プラン)
- Looopでんき0(ゼロ)(卒FIT・売電契約メニュー)
- Looop FIT(ループフィット)(太陽光発電・売電契約メニュー)
一般家庭・個人の方はブレーカーの容量(AまたはkVA数)に応じて
”おうちプラン”または”ビジネスプラン”を選びましょう。
飲食店や商店・事業所では”ビジネスプラン”と”動力プラン”が対象になります。
Looopでんきは具体的にいくら安くなる?
Looopでんきに乗り換えることで、どれくらい電気代がお得になるか?は
- お住まいの地域(電力エリア)
- 現在ご利用中のプラン内容や契約容量(AまたはKVA数)
- 月間の電力使用量(kWh数)
上記の3点によって大きく変わります。
大雑把に言うなら、地域電力会社の従量電灯A・B・Cのいずれかを利用している方は、Looopでんきへの乗り換えで電気代は安くなると思って良いでしょう。
(ただし地域によっては30~40アンペア以上という条件も加わります)
契約アンペア数と電力使用量 | 北電(従量電灯B)との差額 |
---|---|
30アンペア (1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -423円 安い |
30アンペア (2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -574円 安い |
40アンペア (3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,364円 安い |
50アンペア (4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -2,154円 安い |
60アンペア (5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -2,944円 安い |
契約アンペア数と電力使用量 | 東北電力(従量電灯B)との差額 |
---|---|
30アンペア (1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 +33円 高い |
30アンペア (2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 +141円 高い |
40アンペア (3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -478円 安い |
50アンペア (4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,096円 安い |
60アンペア (5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,713円 安い |
契約アンペア数と電力使用量 | 北陸電力(従量電灯B)との差額 |
---|---|
30アンペア (1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -348円 安い |
30アンペア (2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -392円 安い |
40アンペア (3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -849円 安い |
50アンペア (4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,306円 安い |
60アンペア (5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,763円 安い |
契約アンペア数と電力使用量 | 中部電力(従量電灯B)との差額 |
---|---|
30アンペア (1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -150円 安い |
30アンペア (2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -64円 安い |
40アンペア (3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -559円 安い |
50アンペア (4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,054円 安い |
60アンペア (5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,549円 安い |
契約アンペア数と電力使用量 | 東電EP(従量電灯B)との差額 |
---|---|
30アンペア (1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -82円 安い (Looop+ガスは月額 -162円 安い) |
30アンペア (2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -90円 安い (Looop+ガスは月額 -210円 安い) |
40アンペア (3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -793円 安い (Looop+ガスは月額 -953円 安い) |
50アンペア (4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,496円 安い (Looop+ガスは月額 -1,696円 安い) |
60アンペア (5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -2,199円 安い (Looop+ガスは月額 -2,439円 安い) |
世帯人数と電力使用量 | 関西電力(従量電灯A)との差額 |
---|---|
(1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -59円 安い |
(2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -399円 安い |
(3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,088円 安い |
(4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,777円 安い |
(5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -2,466円 安い |
世帯人数と電力使用量 | 中国電力(従量電灯A)との差額 |
---|---|
(1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 +162円 高い |
(2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -145円 安い |
(3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -664円 安い |
(4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,183円 安い |
(5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,702円 安い |
世帯人数と電力使用量 | 四国電力(従量電灯A)との差額 |
---|---|
(1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 +89円 高い |
(2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -170円 安い |
(3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -780円 安い |
(4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,390円 安い |
(5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -2,000円 安い |
契約アンペア数と電力使用量 | 九電(従量電灯B)との差額 |
---|---|
30アンペア (1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -151円 安い |
30アンペア (2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -117円 安い |
40アンペア (3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -680円 安い |
50アンペア (4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,243円 安い |
60アンペア (5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -1,806円 安い |
世帯人数と電力使用量 | 沖縄電力(従量電灯)との差額 |
---|---|
(1~2人世帯) 月200kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 +193円 高い |
(2~3人世帯) 月300kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 +44円 高い |
(3~4人世帯) 月400kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -303円 安い |
(4~5人世帯) 月500kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -650円 安い |
(5~6人世帯) 月600kWhの場合 |
Looopでんきの方が 月額 -997円 安い |
(※2)2020年4月の差額です
「ビジネスプラン」と「動力プラン」につきましては
NPCプラン電気料金一括比較シミュレーターをご利用ください↓
電気料金一括比較・かんたんシミュレーター
都市ガスや太陽光発電のセットでより安くなる!
おうちプランとビジネスプラン、そして再エネどんどん割には”Looopでんき+(プラス)”というオプション割も用意されています。
(※)「Looopでんき+」は都市ガスや太陽光発電、蓄電池システム、電気自動車などを利用している方向けの割引サービスの総称です
2020年10月にはオール電化プランも登場!
エコキュートや電気温水器のある電化住宅では、2020年10月に新しく登場した”スマートタイムプラン”も利用できます。
Looopでんきのお勧めレベル
小売電気アドバイザーの判断として、Looopでんきのお勧め度合いは「ご利用の地域」と「太陽光発電(売電)の有無」によって異なります。
そこで地域別に”おすすめレベル”の一覧表を作成してみました。
(星評価:最高レベル☆5つ)
おすすめレベル 地域別一覧表
申し込み電力エリア | 太陽光発電なし (おうちorビジネスプラン) |
太陽光発電あり (Looopでんき+ソーラー割) |
---|---|---|
北海道 | ||
東北 | ||
北陸 | ||
中部 | ||
関東 (東京電力) |
(電気のみ)
|
|
(+ガス)
|
||
関西 | ||
中国 | ||
四国 | ||
九州 |
本当におすすめかどうかは、地域によって違ってきますので気をつけましょう。
あなたのお住まいの地域が、北海道や北陸地方(石川・富山・福井)ならLooopでんきは断然おすすめです。
関東地方(東京電力エリア)は、電気だけではイマイチですが、都市ガスと電気のセット契約「Looopでんき+ガス」はお勧めできます。
Looopでんきとガスのセットプランなら、東京ガスの電気や東京電力(TEPCO)の『とくとくガスプラン』よりもお得になる可能性大です。
関西や四国地方にお住まいで、太陽光発電を所有されている方や設置予定の方には「Looopでんき+ソーラー割」がお勧めです。
東北地方にお住まいの方には、Looopでんきはあまりお勧めできません。
東北地方でおすすめできる新電力は、かなり少ないのが現状です。
東北地方にお住まいの方は『NPCプラン電気料金比較シミュレーター』を利用して、Looopの実際の電気料金をあらかじめご確認ください。
想定されるデメリットは?
Looopの電気契約には、解約違約金や契約手数料などの設定はありません。
そのため、いつでも気軽に(WEBから5分ほどで)他社に変更できます。
Looopのカスタマーサポートも年中無休(9:00~20:00)で対応していますので、基本的にはデメリットはないと考えて良いでしょう。
あえてデメリットを挙げるなら、以下のようなことが想定されます。
- 電気料金の決済手段はクレジットカードのみ(※)口座振替やコンビニ決済は利用できません
- 1人暮らしには向かないケースもある
1人暮らしには向かないケースもある
Looopでは契約容量にかかわらず「基本料金0円」になることから、A(アンペア)数やkVA数が大きい家庭ほどお得になります。
ですが、1人暮らし向けのワンルーム住宅などで電気契約の容量(A数またはKVA数)が小さい場合は、
他社の基本料金も少額になるため、Looopでんきの価格的な優位性はどうしても薄れてしまいます。
とくに契約電流が20アンペア以下(または2kVA以下)だと、Looopでんきは他社よりも高くなるケースもありますのでご注意ください。
また、関西電力、四国電力、中国電力、沖縄電力の4エリアの一般家庭向け料金メニューには基本料金の設定は元々ありません。
上記の4電力エリアにお住まいの方は『基本料金0円』によるメリットはありません(※)ので気をつけましょう。
(※)6kVA未満の電灯契約に限ります。6KVA以上の電灯契約であればメリット大です
おすすめランキングでいうと?
「Looopでんき ランキング」で検索すると、かなり多くの比較サイトでLooopが上位表示されています。
経済産業省などが集計している新電力の販売量ランキングでも、Looopは毎回上位をキープしています。(2019年は10~11位)Looopのキャンペーン特典は?
Looopでんきは新規申し込みを対象とした乗り換えキャンペーンを不定期に開催しています。
また、すでにLooopでんきを利用している方には「〇〇の節電大作戦」といった利用者参加型のユニークなキャンペーンもあります。
Looopでんきの節電大作戦はキャンペーン期間中にMYページの申し込みボタンを押すだけで参加OK!
節電実績に応じたAmazonギフトコード(1kWhあたり5~10円)が参加者全員にプレゼントされます。(節電実績の上位者には特別ボーナスも!)
Looopでんき総括まとめ
株式会社Looopは常に新しい取り組みにチャレンジしている新電力企業という印象を強く受けます。
例えば、FITに頼らずに電気代を安くできるLooopのビジネスモデルは世界的なスタートアップコンテストでも高評価!
2018年には中部電力との資本提携や関西電力の取次も行っており、
同業他社とも積極的に連携しながら自社事業が単独に陥らないよう努力しているLooopの経営姿勢も高く評価できます。
太陽光発電システムや電気自動車を所有されている方向けのオプション割引サービス”Looop+(プラス)”や、卒FIT対象者向けの”Looopでんき0(ゼロ)”
再生可能エネルギー発電促進賦課金と燃料費調整額込みで、さらに20年間、毎年の値下げを約束する”再エネどんどん割”などなど
他の新電力には見られない革新的な独自サービスにも注目です。
CDエナジーダイレクト |
大阪ガス |
Looopでんき |
東京ガス |
関西電力 |
TOKAIでんき&ガス |
中部電力ミライズ |
東邦ガス |
応援しがいのある新電力会社
こういった話は需要家(一般消費者)の立場からすれば、あまり関係ないことと思われるかもしれません。
ただ、電力自由化によって小売電気事業に参入した企業数は今や700社以上にもなりますが、その中には単なる金儲け、サイドビジネス的な感覚で参入している企業も多く見られます。
そういった新電力は単なる集金の窓口になるばかりで、消費者のためになるような工夫が見られません。
しかし株式会社Looopは電力自由化になる以前から電力業界の保守的な体制を打ち破り、日本の新しい電力の在り方を模索するかのような積極的なチャレンジを次々と重ねています。
これからの日本の電力業界の在り方を考えれば、Looopでんきは非常に応援しがいのある新電力といえるでしょう。
- 契約容量にかかわらず基本料金はゼロ円!
- 家庭向けおうちプランやオール電化プランは電気代10%以上の削減も可能!
- ビジネスプランは電気代20%以上の削減も可能!
- 太陽光発電や自然エネルギー関連の先進的な取り組みで有名
- 関東地区にお住まいの方は電気のトラブル駆けつけサービス無料!
- 解約違約金や手数料は一切不要!WEBから10分以内で簡単スピーディー