オール電化プラン

オール電化プランを切り替える前に絶対に気をつけるべき3つの注意点

オール電化プランを切り替える前に絶対に気をつけるべき3つの注意点
オール電化でも電力会社を変えると、多少は電気代が安くなると聞いたのですが、、、
どこを選べば良いのでしょうか?
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この記事の監修担当
SFP

新エネルギーメディア事業部 編集班
小売電気事業・都市ガス小売事業・太陽光発電事業・家庭向け蓄電池販促事業などの広報を担当
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乗り換え前にご自身の電気契約を確認しましょう

オール電化やセミ電化住宅のプラン変更には注意が必要です。
たとえ電気料金シミュレーションで安くなるという結果だったとしても、本当にお得になるとは限りません。
こうた
注意が必要って・・・
一体どういったところに気をつければ良いの??
清水
電気の契約種別によって気をつけるポイントは異なります。今から順番に説明しますね。

電化住宅の電気契約 3パターン

オール電化やセミ電化住宅における電気契約は、以下の3パターンに分けられます。
オール電化住宅における電気契約3パターンのイメージ画像
この3つの中から、ご自宅の状況にあった項目をご覧ください。
(注1)「深夜電力」は主に電気給湯器(電気温水器)を稼働させるための電気契約メニュー
(注2)「従量電灯」は照明や冷蔵庫など一般家電を稼働させるための電気契約メニュー

深夜電力+従量電灯のケース

①「深夜電力」と「従量電灯」の2つの電気契約を利用している場合

深夜電力+従量電灯のイメージ画像

「深夜電力」と「従量電灯(A/B/C)」を利用している電化住宅の場合、深夜電力に関しては新電力プランに切り替えることはできません。(切り替え対象プランがありません)

深夜電力とは?

「深夜電力」はあらかじめ指定されている時間(例として「午後11時~翌日午前7時まで」など)に、電気温水器などを稼働させるための電気契約メニューです。
一般的には「従量電灯」と合わせて契約しています。

深夜電力は2016年4月以降、新規申し込み受付を全国的に終了しているため、解約したり他のプランに変えたりすると2度と元に戻せなくなります。
とくに賃貸住宅にお住まいの方は気をつけてください。
大家さんや管理会社に断りなく深夜電力を勝手に解約したりすると、退去の際に原状回復ができずにトラブルになる恐れもあります。
こうた
でもさ、深夜電力と従量電灯はそれぞれに基本料金がかかるじゃん。。
毎月の基本料金が2重になるより、オール電化プランに一本化した方が良いんじゃないの?
オール電化住宅向けの料金プランに一本化した方が良いのでは?
と思われるかもしれませんが、電気代はまず間違いなく前よりも高くなります。
深夜電力の電力量単価は他のどのプランよりも安く設定されているため
(※)地域によっても異なりますが9円~16円/kWh前後です(記事公開時点)
電気温水器をエコキュートに変えるなど、住宅設備の変更がない限りは、深夜電力を別のプランに切り替えるメリットはありません。

「従量電灯」は新電力への切り替えも可能

ただし、従量電灯(A/B/C)については他の新電力プランに変更できます。
契約電流(アンペア数)が大きい家庭や、電気をたくさん使う方なら基本料金0円タイプの新電力プランに変更するのも良いでしょう。
清水
深夜電力と従量電灯は別々の電気契約になり、供給地点特定番号も異なります。
ですから従量電灯A/B/Cについては自由に切り替えることができますし、元に戻すことも可能です。

『オール電化でauでんきに変えたらポイント貯まって得した』

『賃貸のオール電化だけど、楽天でんきにしたら電気代安くなった』

こういった口コミの主は、深夜電力を新電力プランに変更したわけではありません。
そうではなく”深夜電力とは別に契約している「従量電灯(A/B/C)」を新電力に切り替えたら前よりも電気代が安くなった”という話です。
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ちなみに深夜電力と従量電灯(A/B/C)を併用しているご家庭が従量電灯を「オール電化住宅向けプラン」に変更する意味はありません。
夜間の湯沸かしは「深夜電力」で行うため、基本料金や昼間時間の単価が割高になるオール電化住宅向けプランを利用したところで金銭的メリットはありません。
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2016年3月以前のオール電化住宅向けプラン

②2016年3月より前から「オール電化住宅向けプラン」を利用している場合

一般の電力小売りが自由化される前から「オール電化住宅向けプラン(以下、旧オール電化プランに略)」を契約している家庭は、電力会社の変更やプラン見直しの必要性はほぼありません。

2022年4月には四国電力と北陸電力、7月には関西電力、そして10月には東京電力の深夜電力や旧オール電化プラン(電化上手・はぴeプラン・Eライフプラン・スマートeプラン・エルフナイト・深夜電力など)の価格改定が行われます。

これらの夜間単価は値上がりしますが、昼間時間の単価は値下げされるためトータルの電気代はこれまでと変わらないことも予想されます。

価格改定後もそれより夜間単価の安い他社プランはないため、旧オール電化プランの切り替え検討の必要性はほとんどありません。

(※)契約電力(kVA数など)が大きいわりに電気使用量が少ない家庭や、夜間よりも昼間時間の電気使用量が年間を通じてかなり多くなるような家庭でなければ新電力プランに変更するメリットはありません

J:COMやLooopなどの新電力会社への切り替えをうながすようなWEBサイトも見られますが、旧オール電化プランはすでに新規受付を停止しており、一度でも他プランに変更すると二度と元には戻せなくなりますので気をつけてください。

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「旧オール電化プラン」には主に以下の電気契約メニューがあります

これらの旧オール電化プランは夜間時間の単価が深夜電力とほぼ同じくらい安く設定されています。
(※)夜間時間以外の単価は割高にはなるものの、トータルでは各エリア最安料金を実現できます

そのため旧オール電化プランより電気代が安くなるような新電力プランは現時点ではほとんどありません。(※)2022年4月7月10月の価格改定後であっても同様です

旧オール電化プランは深夜電力と同じく2016年4月以降の新規申し込みを停止しているため、一度でも他社プランに変更すると二度と元に戻せなくなります。

②のケースでは新電力プランへの切り替えではなく、住宅設備の見直しや節電を工夫した方が良いでしょう。

こうた
でも、シミュレーションだと新電力に変えた方が安くなることもあるんだよね。
それってどうなのかな?

シミュレーションの注意点

オール電化住宅向けの電気契約は一般的に基本料金が高額になります。
そのため春や秋などあまり電気を使わない月の電気代は、基本料金のかからない新電力プランと比べて割高になることもあるかもしれません。
ですがオール電化住宅における春秋と冬の電力使用量は一般的に4~5倍以上もの差があるため、オール電化プランのシミュレーションは単月分だけで判断してはいけません。
(※)たとえば4~6月の電力使用量は200kWh(キロワットアワー)程度でも、1~3月になると1,000kWhを超えるような電化住宅もあります
4~6月や10月、11月の電気代(または電力使用量)を基準にして他社プランに変更すると、12月~翌3月の電気代がかなり割高になる恐れもあるため気をつけて下さい。
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2016年4月以降の時間帯別料金プラン

③2016年4月以降の「時間帯別料金プラン」を利用している場合

時間帯別料金プランのイメージ画像

全国の大手電力各社は2016年4月以降、旧オール電化プランや深夜電力の新規受付を停止していますが、その代わりに新たな時間帯別料金メニュー(以下、新オール電化プランに略)を用意しています。

2016年4月以降の新築や引っ越しなどでオール電化住宅にお住まいの方は、この「新オール電化プラン」を契約していることが多いはずです。

主な「新オール電化プラン」には以下に案内する電気契約メニューがあります

上記プランよりも安価な新電力プランは2020年頃から続々と登場しています。

今のところ料金設定にそれほど大きな違いは見られませんが(ほとんどの新電力は月数百円ほど安くなる程度)利用中のプランに見合った新電力に切り替えることで確実な節約につながります。

新オール電化プランは旧オール電化プランと違っていつでも元に戻せますし、元に戻すための手数料などもかかりません。
(注)解約違約金のかかる新電力プランを利用している場合は除きます

清水
新オール電化プランは賃貸住宅でも大家さんからの指定がない限り、自由に切り替えできますよ。

新オール電化プランの切り替え手続きは従量電灯プランの場合と同じく、インターネットから10分程度で完了します。

オール電化プランの切り替え対象プランは、以下のページでも詳しく紹介していますので参考にしてください。

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