Looopでんきは2022年6月より電力量単価の値上げを行い、さらに10月料金分からはLooop独自の燃料費調整額を採用しています。
(参考:燃料費調整額と電源調達調整費の違いについて)
また、12月には従前プランのほとんどが市場連動型プラン『スマートタイムONE』に強制移行し、
(参考:市場連動型プランってなに?メリット&デメリット)
これまでとはまったく異なる料金体系になります。
そのため当ページの内容はあくまでも2022年5月以前の過去情報として参考にしていただきますようお願いいたします。(2022年10月追記)
このページでは『動力プラン』の特長やメリット&デメリットについて詳しく解説しています。
南部修一 |
※1974年生まれ 電力自由化、太陽光発電、再生可能エネルギー関連情報の広報を担当 |
株式会社Looopで利用できる一般向けの電気料金メニュー(買電契約)は以下の5種類です。
- おうちプラン
(60アンペアまたは6kVA以下の電灯契約) - ビジネスプラン
(6~49kVAの電灯契約) - スマートタイムプラン
(電化住宅向け季時別料金プラン) - 動力プラン
(三相3線式200Vの低圧電力契約) - 再エネどんどん割
(北海道エリア限定の特殊プラン)
動力プランと低圧電力のかんたん紹介
Looopでんきの『動力プラン』はマンション共用部、飲食店、商店、事務所などで三相3線式200ボルトの業務用機器を使用するための電気料金メニューです。
大手電力会社の低圧電力に相当するプランとして、北海道から沖縄まで全国の申し込みに対応しています。(ただし一部の離島を除きます)
「低圧電力」は電圧200V・三相交流の電気機器を、契約電力0.5kW以上50kW未満で使用するための電気契約です。
具体的には業務用の大型エアコンや業務用冷凍冷蔵庫、マンション等のエレベーター、ポンプ、工作機械などを利用する際に契約します。
一般住宅では対地電圧を150V以下に抑えなければならない決まりがあるため、家庭向けの電気機器はどれも三相3線式200Vには対応していません。
したがって一般家庭では低圧電力や動力プランを利用することはほぼありません。
Looop動力プランのメリット&デメリット
- 基本料金が安い
大手電力会社と比べて基本料金が約20%~40%割安になるため、電気の使用量(kWh数)が少ない需要家ほどお得になります。具体的には、ひと月の電力使用量が契約電力(kW数)に一定の数を掛けた数よりも少なく収まる方ほど電気代が安くなります。
- 力率による基本料金の「割増し」がない力率が85%未満の需要家は、乗り換えメリットがより大きくなります。
- 解約違約金や契約手数料などは一切なし
他にもっと良いところがあれば、いつでも自由にノーリスクで変更できます。「気が変わった」などの理由で最初の地域電力会社に戻ることも、当然まったく問題ありません。
- 従量料金の単価(電力量単価)が高い毎月の電力使用量が一定量を超える事業所には向いていません。
(詳しい解説は当ページ中段にて) - 力率による基本料金の「割引」はない現在の力率が90%以上の方は、乗り換えメリットがその分だけ薄れます。
- 支払い方法はクレジットカード決済のみVISA・JCB・Masterなどのデビットカードには対応していますが、口座振替やコンビニ払いは利用できません。
動力プランに切り替えた方が良いケース
大手電力会社の「低圧電力」は毎月の基本料金が高額で、契約電力1kWあたり1,000円以上にもなります。
たとえば使用する電気設備が5kWだとすると、基本料金だけで毎月5,000~6,000円以上のコストがかかる計算です。
それに対してLooopでんきの「動力プラン」は基本料金が約20%~40%割安になるため、現在の契約電力(KW数)の大きい需要家ほどコスト削減が期待できます。
動力プランと低圧電力の単価比較表
電力エリア | 小売電気事業者名 | 1KWあたりの基本料金/月 | 1kWhあたりの従量料金単価(その他季) | 1kWhあたりの従量料金単価(夏季) |
---|---|---|---|---|
北海道 | 北海道電力 | 1,287円 | 17.67円 | 17.67円 |
Looop | 710円 (44.8%安) |
23.4円 (32.4%高) |
23.4円 (32.4%高) |
|
東北 | 東北電力 | 1,265円 | 14.5円 | 15.95円 |
Looop | 710円 (43.8%安) |
22.4円 (54.5%高) |
24.4円 (53%高) |
|
東京 (関東) |
東京電力エナジーパートナー | 1,122円 | 15.8円 | 17.37円 |
Looop | 910円 (18.9%安) |
17.8円 (12.6%高) |
19.8円 (14%高) |
|
中部 | 中部電力ミライズ | 1,144円 | 15.46円 | 17.01円 |
Looop | 710円 (37.9%安) |
20.3円 (31.3%高) |
22.4円 (31.7%高) |
|
北陸 | 北陸電力 | 1,166円 | 11.09円 | 12.15円 |
Looop | 710円 (39.1%安) |
15.2円 (37%高) |
17.3円 (42.4%高) |
|
関西 | 関西電力 | 1,078円 | 12.95円 | 14.43円 |
Looop | 710円 (34.1%安) |
15.2円 (17.3%高) |
17.3円 (19.9%高) |
|
中国 | 中国電力 | 1,111円 | 13.72円 | 15.01円 |
Looop | 710円 (36%安) |
17.3円 (26.1%高) |
19.3円 (28.6%高) |
|
四国 | 四国電力 | 1,116.5円 | 14.36円 | 15.8円 |
Looop | 710円 (36.4%安) |
17.3円 (20.5%高) |
19.3円 (22.1%高) |
|
九州 | 九州電力 | 1,012円 | 15.43円 | 17.12円 |
Looop | 710円 (29.8%安) |
17.3円 (12.1%高) |
19.3円 (12.7%高) |
|
沖縄 | 沖縄電力 | 1,331円 | 14.62円 | 16.01円 |
Looop | 910円 (31.6%安) |
20円 (36.8%高) |
22円 (37.4%高) |
(※2)電気をまったく使用しなかった月の基本料金はどちらも半額になります
動力プランや低圧電力の電気代は、毎月の基本料金と電力使用量に応じて課金される従量料金、そして再生可能エネルギー発電促進賦課金で構成されます。
電力量単価は使用する時間帯に関係なくどちらも一定ですが、夏季(7月~9月)とその他季(10月~翌年6月)で単価が異なります。(但し北海道エリアのみ同一単価)
従量料金の単価はLooopの方が割高。だけど・・・
先のデメリットや比較表を見ても分かるように、Looopでんきの動力プランは基本料金が安い分、従量料金の単価は割高になります。
ですが、ひと月の電気使用量(kWh数)が一定量を超えなければ、実際の電気代は大手電力会社よりも安くなります。
また、マンション共用部のエレベーターや業務用エアコン、ポンプなど
常時稼働はしていない電気設備のある物件や事業所も、Looopの動力プランに乗り換えることで年間電気代を大きく削減できる可能性があります。
「一定量の電気使用量」とは具体的にどれだけなのか?
それを確認するためには、まずは昨年もっとも電気代が高かった月の検針票(またはメールで届く請求書)を用意してください。
次にそれに記載されている「kWh」と「KW」の2つの数値をチェックしましょう。
そして検針票に記載されている「kWh数」が、下記の表にある各電力エリアの「〇〇倍まで」の数と「KW数」を掛けた数よりも小さければ、Looopの方がお得になります。
- 【北海道】契約電力 ×100倍まで
- 【東北】契約電力 ×60倍まで
- 【東京】契約電力 ×85倍まで
- 【中部】契約電力 ×80倍まで
- 【北陸】契約電力 ×90倍まで
- 【関西】契約電力 ×140倍まで
- 【中国】契約電力 ×100倍まで
- 【四国】契約電力 ×120倍まで
- 【九州】契約電力 ×150倍まで
- 【沖縄】契約電力 ×70倍まで
「3 × 85 = 255」になりますから、
「5 × 100 = 500」
低圧電力の電気料金比較シミュレーター
また、力率は一律85%で試算しています。あらかじめご了承ください。
Looopでんきに変えて本当に大丈夫?
(参考:燃料費調整額と電源調達調整費の違いについて)
会社名 | 株式会社Looop(ループ) |
---|---|
創業 | 2011年4月4日 |
代表者 | 代表取締役社長 中村創一郎 |
事業内容 | 太陽光発電システムの開発・販売・設置・管理 電力の買取、卸売、小売 自社発電所の開発・運営 独立型太陽光発電システムと周辺機器のインターネット販売 風力発電システムの開発・販売・設置・管理 自然エネルギーを使用した商品の企画・開発・販売 損害保険代理店事業(三井住友海上火災保険株式会社) |
小売電気事業者登録番号 | A0021 |
本社所在地 | 〒110-0005 東京都台東区上野三丁目24番6号 上野フロンティアタワー15階・22階 |
支店 | 本郷オフィス・大阪支店・北海道支店・福島支店・長野支店 |
沿革 (一部抜粋) |
2016年4月『Looop-denki.com』で低圧申し込み受付開始
2018年3月 Looopでんき申込件数10万件突破
2018年9月 中部電力株式会社と資本業務提携
2020年3月 Looopでんき契約者数20万件突破
|
かけつけループの連絡先 TEL:0120-995-007(24時間365日)
(※注)電話受付および対応は東京電力パワーグリッド株式会社
小売電気アドバイザーがメリット&デメリットを徹底解説!
従量電灯とあわせて変更するとよりお得に!
三相3線式200Vの低圧電力だけでなく、別に従量電灯も利用している方にはLooopでんき「ビジネスプラン」もお勧めです。
Looopの従量電灯(ビジネスプラン)は契約容量にかかわらず基本料金が無料になるため、大手電力会社と比べてほとんどのケースで電気代が安くなります。
低圧電力と従量電灯の同時変更によって大幅な経費削も期待できるでしょう。
あわせて読みたい参考記事もし地域の大手電力との契約も残したい場合は低圧電力だけをLooopに変えて従量電灯はそのままでも良いですし、その逆にしても問題ありません。
自然エネルギーによる発電所開発にも積極的
株式会社Looopは東日本大震災をきっかけに設立されたこともあって、太陽光や風力・水力などの自然エネルギーによる発電所開発にも積極的です。
事業所の電気をLooopでんきに変えることでCO2削減に貢献できるといった社会的意義も人気の理由でしょう。