電気料金比較表

1kWhの電気代は今いくら?全国の目安単価を詳しく解説します

1kWh(キロワットアワー)の電気代はいくら?のイメージ
記事URLとタイトルをコピーする
(注)当記事の内容は2021年~2022年中旬に執筆したもので、時間経過にともなって当時とは状況が異なっている部分もあります。あらかじめご了承ください。(当ページは2023年5月ごろを目途に改編(かいへん)します)

1kWhの電気代は何円?

1kWh(キロワットアワー)あたりの電気料金は契約している電力会社や料金メニューによって全く異なります。
ほとんどの電気料金メニューは月間電力使用量に応じて従量単価が変動するため、1kWhいくらとは言い切れないのが実際です。
ただし1kWhあたりの”目安単価”については『27円(税込)』という単価が全国的に採用されています。
これは公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が平成26年4月に発表した「電灯料金単価及びモデル需要料金表」における「新電力料金目安単価」が根拠となっています。
【追記】2022年7月22日に家電公取協は電気料金の目安単価を、従来の1kWhあたり27円から「31円(税込)」に改定しています
過去(平成26年)は27年、これからはいくら?
清水
ちなみに平成26年(2014年)よりも昔の目安単価は1kWhあたり22円でした。

なお、「27円」という単価は今から8年以上も前の取り決めなので令和の時代には合いません。

なぜなら全国の電気料金単価は2014年から少なくとも1kWhあたり2.7円値上がりしているからです。(消費税も当時の8%から10%になっています)

そのため2022年における電気料金1kWhあたりの目安単価は『30円(税込)とした方が、より実態に近いといえるでしょう。
※その理由はこのあと詳しく解説します

こうた
やっぱり電気代は毎年値上がりしてるんだね。
2021年から続いている燃料費調整単価の値上げにより、現在の目安単価は30円を大きく超えています。
具体的な単価は各地域ごとに異なるため、当ページ中段の”地域別1kWhあたり目安単価”を参考にしてください。
また、2023年春以降は大手電力会社の価格改定が予定されており、1kWhあたりの目安単価も大きく変動することになります。予めご承知おき下さい。
スポンサーリンク
イメージ画像
この記事の監修担当
南部修一
南部修一
※1974年生まれ 電力自由化、太陽光発電、再生可能エネルギー関連情報の広報を担当
@246anbem(NPCプラン@LINEアカウント)
当ページの内容について疑問のある方は、最下段のコメント欄で気軽にご質問ください。
メールフォームやLINEなどでも無料相談に応じています。
スポンサーリンク

1kWhあたりの電気代が30円になる根拠は?

全国家庭電気製品公正取引協議会の公開資料には、1kWh(キロワットアワー)の目安単価を27円とする理由が書かれています。⇒ 電灯料金単価及びモデル需要料金表(PDF資料)
この料金表には2014年度の再エネ賦課金単価(0.75円/kWh)が記載されていますが・・・
全国家庭電気製品公正取引協議会の公開資料
しかし、2022年度の再エネ賦課金単価1kWhあたり0.75円ではなく3.45円です。
区分 令和4年度 令和3年度 令和2年度 令和元年度 平成30年度 平成29年度 平成28年度 平成27年度 平成26年度 平成25年度
1kWhあたりの
再エネ賦課金単価
3.45円 3.36円 2.98円 2.95円 2.9円 2.64円 2.25円 1.58円 0.75円 0.35円
8年も前の再エネ賦課金単価を元に算出した27円より、その当時と現在の賦課金単価の差額「(3.45-0.75=)2.7円」を足した『29.7円(≒30円)』の方が全国的な目安単価として合っています。

再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は全国共通、どの地域のどの電力会社を利用しても同じ単価で課金されます。

環境省の試算によると、再エネ賦課金単価は2030年ごろまでは年度ごとに値上がりする可能性も想定されています。

再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価推移表

1kWhの電気代の計算方法

一般家庭における電気代の内訳は以下の図のように表せます。

「ひと月の電気代」=「基本料金(または最低料金)」+「従量料金」+「燃料費調整額(または類似の調整額)」+「再生可能エネルギー発電促進賦課金」-「各種割引」(各項目には消費税が含まれます)

『1kWh(キロワットアワー)あたりの電気代』は、上記の”ひと月の電気代”を”月間電力使用量(消費電力量)”で割ることで算出できます。

(ひと月の電気代と月間電力使用量については目次⑤で詳しく説明します)

実際の電気代は契約プランや地域で異なる

なお、電力会社小売電気事業者によって基本料金や従量料金単価は異なり、その中には基本料金のないプランもあります。
また、燃料費調整額の単価も全国10電力エリアごとにバラバラで、さらには燃料費調整制度を採用している会社もあれば採用していない会社もあります。

そのため契約している企業や料金プラン、住んでいる地域などによって1kWhあたりの電気代はまったく違ってくるのが実際です。

一般家庭における目安単価を各地域ごとに算出すると、もっと安い北陸電力エリアは約26円になることに対し、もっとも高い北海道電力エリアでは約35円になります。
つまり1kWhあたりの目安単価は地域によって最大9円もの差があるということです。(各エリアごとの目安単価は目次③で詳しく説明しています)

・・・ただ、
1kWhあたりの電気代は全国10電力エリアで異なるものの、その平均値は『29.8円』になります。

1kWhあたり目安単価の全国平均グラフ

これは全国家庭電気製品公正取引協議会の新電力料金目安単価「27円」に、8年前の再エネ賦課金との差額2.7円を足した『29.7円』とほぼ同額です。

このことからも全国的な1kWhあたり目安単価は30円とした方が実態に合っていることがお分かりいただけるでしょう。

参考資料:大手電力10社の電気料金単価表

電力エリア別(地域別)1kWhあたり目安単価

前の項目でも述べたように1kWh(キロワットアワー)あたりの電気代は、利用する電力会社や料金プランやお住いの地域によって大きく異なります。
そこで全国10電力エリアごとに”目安単価”を算出してみました。
電力エリア別(地域別)の電気料金1kWhあたりの目安単価 一覧表
各地域みなし小売電気事業者の一般向け従量電灯プランにおける電気料金1kWhあたりの目安単価は以下の通りです。(燃料費調整単価は含めていません)
(注1)契約種別は「30アンペア(または6kVA未満)」の従量電灯A/B、月間電力使用量は「370kWh」と仮定した電気料金の1kWhあたり単価を算出しています
(注2)各エリアのみなし小売電気事業者は標準モデル家庭における平均的な月間電力使用量を260kWhと定めていますが、当サイトでは一般財団法人省エネルギーセンターの資料および総務省統計局の「家計調査結果(令和2年)」を基に、1世帯当たりの月間電力使用量の平均値を370kWhと定めています
(注3)燃料費調整額の単価は毎月変動するため、上記の目安単価には含めていません。
各エリアの毎月の燃料費調整単価の推移表はこちら
スポンサーリンク

北海道電力(株)

北海道電力の平均電気代は1kWhあたり『35.34円』+燃料費調整単価
ほくでん従量電灯Bの料金単価表
10Aあたりの
基本料金/月
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
0-120kWhまで 121-280kWhまで 280kWh超
341円 23.97円 30.26円 33.98円 1kWhにつき
3.66円
ほくでん従量電灯B・30アンペア契約の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「(341×3)+(23.97×120)+(30.26×160)+(33.98×90)+(3.45×370)」÷ 370 = 35.34
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

東北電力(株)

東北電力の平均電気代は1kWhあたり『30.01円』+燃料費調整単価
東北電力・従量電灯Bの料金単価表
10Aあたりの
基本料金/月
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
0-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
330円 18.58円 25.33円 29.28円 1kWhにつき
3.47円
東北電力・従量電灯B・30アンペア契約の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「(330×3)+(18.58×120)+(25.33×180)+(29.28×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 30.01
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

北陸電力(株)

北陸電力の平均電気代は1kWhあたり『26.2円』+燃料費調整単価
北陸電力・従量電灯Bの料金単価表
10Aあたりの
基本料金/月
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
0-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
242円 17.84円 21.73円 23.44円 1kWhにつき
1.77円
北陸電力・従量電灯B・30アンペア契約の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「(242×3)+(17.84×120)+(21.73×180)+(23.44×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 26.2
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

中部電力ミライズ(株)

中部電力ミライズの平均電気代は1kWhあたり『30.38円』+燃料費調整単価
中部電力ミライズ・従量電灯Bの料金単価表
10Aあたりの
基本料金/月
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
0-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
286円 21.04円 25.51円 28.46円 1kWhにつき
5.36円
中部電力ミライズ・従量電灯B・30アンペア契約の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「(286×3)+(21.04×120)+(25.51×180)+(28.46×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 30.38
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

関西電力(株)

関西電力の平均電気代は1kWhあたり『28.07円』+燃料費調整単価
関西電力・従量電灯Aの料金単価表
最低料金
月15kWhまで
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
16-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
341.01円 20.31円 25.71円 28.7円 15kWhまで33.66円
以降は2.24円/kWh
関西電力・従量電灯Aの月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「341.01+(20.31×105)+(25.71×180)+(28.7×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 28.07
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

東京電力エナジーパートナー(株)

東京電力EPの平均電気代は1kWhあたり『30.88円』+燃料費調整単価
東京電力EP・従量電灯Bの料金単価表
10Aあたりの
基本料金/月
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
0-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
286円 19.88円 26.48円 30.57円 1kWhにつき
5.13円
東京電力EP・従量電灯B・30アンペア契約の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「(286×3)+(19.88×120)+(26.48×180)+(30.57×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 30.88
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

中国電力(株)

中国電力の平均電気代は1kWhあたり『29.19円』+燃料費調整単価
中国電力・従量電灯Aの料金単価表
最低料金
月15kWhまで
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
16-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
336.87円 20.76円 27.44円 29.56円 15kWhまで47.84円
以降は3.19円/kWh
中国電力・従量電灯Aの月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「336.87+(20.76×105)+(27.44×180)+(29.56×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 29.19
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

四国電力(株)

四国電力の平均電気代は1kWhあたり『29.45円』+燃料費調整単価
四国電力・従量電灯Aの料金単価表
最低料金
月11kWhまで
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
12-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
411.4円 20.37円 26.99円 30.5円 11kWhまで28円
以降は2.55円/kWh
四国電力・従量電灯Aの月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「411.4+(20.37×109)+(26.99×180)+(30.5×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 29.45
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

九州電力(株)

九州電力の平均電気代は1kWhあたり『27.67円』+燃料費調整単価
九州電力・従量電灯Bの料金単価表
10Aあたりの
基本料金/月
従量単価
(1kWhあたり単価)
離島ユニバーサルを含む燃調費(3月)
0-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
297円 17.46円 23.06円 26.06円 1kWhにつき
1.94円
九州電力・従量電灯B・30アンペア契約の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「(297×3)+(17.46×120)+(23.06×180)+(26.06×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 27.67
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)

沖縄電力(株)

沖縄電力の平均電気代は1kWhあたり『30.98円』+燃料費調整単価
沖縄電力・従量電灯の料金単価表
最低料金
月10kWhまで
従量単価
(1kWhあたり単価)
燃調費単価
(3月)
11-120kWhまで 121-300kWhまで 300kWh超
402.4円 22.95円 28.49円 30.47円 10kWhまで39.78円
以降は3.98円/kWh
沖縄電力・従量電灯の月間電力使用量370kWhにおける1kWhあたりの目安単価は、以下の計算式から算出されます。
「402.4+(22.95×110)+(28.49×180)+(30.47×70)+(3.45×370)」÷ 370 = 30.98
燃料費調整単価は毎月変動するため、ここでの計算には含めていません)
スポンサーリンク

kWh(キロワットアワー)って何?

こうた
そもそもの話だけど・・・
「kWh」って何なの??
清水
kWh(キロワットアワー)は、ある時間に消費される電気エネルギーの”量”(=電力使用量)を示す単位です。
こうた
なるほど。
じゃあ「KWh」と「KW」は何が違うの?

kWhとKWの違いとは?

電圧と電流を掛けることで生じる電気のエネルギー”電力”といい、それを『W(ワット)』や『KW(キロワット)』などの単位で表します。
(※)1Wの電力は0.001kW(キロワット)に相当し、1,000Wの電力は1kWに相当します
そして、ある時間(=hour)消費する電気エネルギーの”量”を『kWh(キロワットアワー)』という単位で表します。
「kWh」は電力の”消費量”(=電気の使用量)を表す単位
「kW」や「W」は電力の消費量ではなく”電力”そのものを表す単位
(注)ちなみに家電品などでは”消費電力”として「W」が表示されています(ややこしいですねw)

1kWの家電品の電気代はいくら?

1kWは1,000Wに相当するため「1,000Wの家電品の電気代はいくら?」と言い換えることができます。

消費電力が1,000W前後となる家電品には、以下のようなものがあります。

  • 掃除機
  • 電子レンジ
  • 電気ケトル
  • ドライヤー
  • エアコン
  • トースター
  • IHクッキングヒーター
電気ケトルやドライヤーなどのように出力(=消費電力)が常に一定の家電品は、消費電力(W数)にそれを使用した時間と電力量単価を掛けることで電気代がわかります。

電気代 = W数 × 使用時間 × 電力量単価

イメージ画像

家電品の電気代計算シミュレーター

家電のワット数は?
(1kW = 1,000W、0.1kW = 100Wです)
計算する家電の数は?
(同じものが複数あれば値を変更してください)
使用時間は?
電気料金のコスト単価は?
使用回数は?
(使用回数または使用日数を入力して下さい)
イメージ画像

ただし、エアコンや食器洗浄機、全自動洗濯機など、電気の出力(消費電力=WまたはKW数)が一定ではない家電品についてはシミュレーターでの単純計算はできません。

運転状況によって出力がコロコロ変わるため、WやKWではなく「kWh(電力使用量)」から電気料金を算出することになります。

エアコンや全自動洗濯機などは運転モードによって消費電力が変わる

そのように出力が一定でない家電品については”ワットチェッカー”を利用すると、実際に消費した電力量(kWh数)もカンタンに測定できます。

あわせて読みたい関連記事
電気代チェッカーイメージ家電ごとに電気代がわかる『ワットチェッカー』

平均的な電気代と電力使用量

一般家庭における電気代は春・夏・秋・冬の季節によって全く異なります。

とくに春秋と冬の電気代は2倍以上の差が生じることもあるため、平均を知るだけでは誤解の元になるかもしれません。

・一般家庭の電気使用量は冬季(12月~2月)がもっとも多い
(=電気代はもっとも高くなる)

・夏季(7月~9月)の電気使用量は冬季の次に多い

・春秋の電気使用量は夏冬と比べるとかなり少ない
(=電気代はもっとも安くなる)

また、ガス給湯器のある住宅と電気給湯器を設置している住宅とでは、実際の電気代は大きく異なります。

オール電化やセミ電化住宅の場合、年間を通じてもっとも電気を多く使用する電気機器はエアコンでも冷蔵庫でもなく「電気給湯器(電気温水器)」になるからです。

その他、年間を通じて暖かい地域と寒い地域とでも年間の平均電気使用量は異なりますので、そういったところを踏まえた上で平均電気代を知っておくと良いでしょう。

スポンサーリンク

NPCプラン電気料金比較シミュレーター

正確さNo.1シミュレーション
当サイトでは全国の電力会社100社以上の従量電灯プランや低圧電力の電気料金を確認できます。
(ご利用は無料、メールアドレスなど個人情報の入力は一切不要です)
NPCプランのシミュレーターには2022年4月~2023年3月の燃料費調整額再生可能エネルギー発電促進賦課金(そくしんふかきん)が含まれます。
そのため今月と来月そして過去10ヶ月の実際の電気代を正確に一括(いっかつ)比較できます。

電気代比較サービス

スポンサーリンク
記事URLとタイトルをコピーする

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。