また同年7月には関西電力、そして10月には東京電力エナジーパートナーでも同様の価格改定がありました。
しかし、このようなサイトの情報をあまり真に受けてはいけません。
小売電気事業・都市ガス小売事業・太陽光発電事業・家庭向け蓄電池販促事業などの広報を担当 |
夜間単価の値上げ後も最安単価に変わりなし
中部電力ミライズ(公式ページ案内)
【対象プラン】Eライフプラン(3時間帯別電灯)、タイムプラン(時間帯別電灯)、ピークシフト電灯、低圧深夜電力A/B、第2深夜電力、わくわくホット(沸増型電気温水器契約)
オール電化の家で、東電の"電化上手プラン"を使っている知人宅には、夜間の電気代割引終了+夜間の従量単価20%upのチラシが入ってました。(日中は一応、値下げ) https://t.co/QiqtbBTiVu
— ざっきー (@ymzakky) April 12, 2022
しかし値上げされた後も、深夜電力や旧オール電化プランの夜間単価が他のプランと比べて最安単価であることには変わりありません。
そもそも旧オール電化プランや深夜電力は新規受付をすでに終了しているため、一度でも他プランに変更すると2度と元のプランに戻すことはできません。それを知らずに他社プランに変更すると後ほど後悔する羽目になります。
また、昼間時間の単価は値下げになるためトータルの電気代はそれほど変わらず、各家庭の住宅設備や生活スタイルによっては以前より安くなる場合もあります。
「電化上手 値上げ」などのワードでweb検索をするとLooopでんきやJ:COM電力を紹介している広告サイトが上位表示されますが、それらに切り替えると後になって損をする可能性もありますので気をつけましょう。
あわせて読みたい参考記事旧オール電化プランよりも安くなる条件
”電化上手”や”はぴeタイム”などの旧オール電化プランの電気代と比べて、新電力プランの方が安くなるケースとしては2パターンあります。
- 契約容量(KVA数)や契約電力(KW数)が大きいわりに月間電力使用量(KWh数)が少ない家庭
具体的には電気の契約容量が10kVA(または10KW)を大きく超え、月間電力使用量は1年を通じて300~350kWh以下に収まることの多い家庭などを指します
- 夜間の電気の使用量(KWh数)は比較的少なく、それに比べて昼間の電気使用量がかなり多い家庭
例えば1年を通じて夜間時間の電力使用量は月間150kWh以下に収まり、それに対して昼間時間の電力使用量が毎月300kWhを大きく超える家庭などを指します
(※)電気の使用量が夜:昼=1:2の割合を大きく上回る家庭
上記①②のいずれかに当てはまるようなら、必ずしもオール電化プランにこだわらなくても問題ありません。
その場合は基本料金0円タイプの新電力プランを利用した方が安く済むこともあるでしょう。
(※)基本料金0円タイプの新電力プランにはLooopでんきやソフトバンク自然でんきなどがあります
ただ、電気温水器やエコキュートなどを使用している一般家庭で上記に当てはまるようなケースはそう多くはないはずです。
もし当てはまっていても、実際の電気代はさほど変わらないこともよくあります。
『電化上手』の料金比較サービス参考事例
当サイトの切り替え相談サービスを利用されたSさんは東京電力の電化上手を6kVAで契約しており、Sさん宅の春・夏・冬の電気使用量は以下の通りです。
1月の電気使用量
昼間320kwh 朝晩408kwh 夜間431kwh(計1159kWh)
4月の電気使用量
昼間135kwh 朝晩385kwh 夜間231kwh(計751kWh)
8月の電気使用量
昼間303kwh 朝晩377kwh 夜間145kwh(計825kWh)
そこで中国電力のシンプルコース(2022年4月時点で申し込みできる新電力の中で違約金なしの最安プラン)との電気料金比較表を各月ごとに作成しました。
まずはこちらをご覧ください。
1月のデータ | 電化上手の電気料金 | 中国電力シンプルコースの電気料金 | |
---|---|---|---|
価格改定前 | 価格改定後 | ||
基本料金(6kVA) | 1,320円 | 1,320円 | 0円 |
昼間時間の料金 (320kwh) |
10,342円 (@32.32円) |
9,817円 (@30.67円) |
8,348円 (@26.09円) |
朝晩時間の料金 (408kwh) |
10,807円 (@26.49円) |
10,583円 (@25.94円) |
10,644円 (@26.09円) |
夜間時間の料金 (431kwh) |
5,378円 (@12.48円) |
6,516円 (@15.12円) |
11,244円 (@26.09円) |
合計金額 | 27,847円 | 28,236円 | 30,238円 |
4月のデータ | 電化上手の電気料金 | 中国電力シンプルコースの電気料金 | |
---|---|---|---|
価格改定前 | 価格改定後 | ||
基本料金(6kVA) | 1,320円 | 1,320円 | 0円 |
昼間時間の料金 (135kwh) |
4,363円 (@32.32円) |
4,140円 (@30.67円) |
3,522円 (@26.09円) |
朝晩時間の料金 (385kwh) |
10,198円 (@26.49円) |
9,986円 (@25.94円) |
10,044円 (@26.09円) |
夜間時間の料金 (231kwh) |
2,882円 (@12.48円) |
3,492円 (@15.12円) |
6,026円 (@26.09円) |
合計金額 | 18,763円 | 18,938円 | 19,593円 |
8月のデータ | 電化上手の電気料金 | 中国電力シンプルコースの電気料金 | |
---|---|---|---|
価格改定前 | 価格改定後 | ||
基本料金(6kVA) | 1,320円 | 1,320円 | 0円 |
昼間時間の料金 (303kwh) |
11,950円 (@39.44円) |
10,350円 (@34.16円) |
7,905円 (@26.09円) |
朝晩時間の料金 (377kwh) |
9,986円 (@26.49円) |
9,779円 (@25.94円) |
9,835円 (@26.09円) |
夜間時間の料金 (145kwh) |
1,809円 (@12.48円) |
2,192円 (@15.12円) |
3,783円 (@26.09円) |
合計金額 | 25,065円 | 23,641円 | 21,523円 |
結果の解説
上の表を見ると価格改定後の電化上手は、冬(1月)と春(4月)の電気代は数百円ほど値上がりしますが、夏(8月)は1,300円以上安くなることがわかります。
ですが、夏(8月)の電気代は価格改定の前後にかかわらず、中国電力シンプルコースの方が2,000~3,000円以上安くなっています。
これは夜間よりも昼間の電気使用量が多いことが原因です。(夜:昼の比率 = 1:2.1)
電化上手の昼間単価は夏季(7月~9月)になると割高になるため、昼間の電力使用量が多い家庭の電気代はどうしても高くなりがちです。
ただし冬(1月)の電気代は電化上手の方が1,000~2,000円以上安くなり、春(4月)も中国電力より600~700円ほど安くなるため1年間のトータルで見れば総支払い額はどちらもさほど変わりありません。
結論まとめ
- 電化上手の10月の価格改定後、春・秋・冬の電気代は以前より高くなることもある。
ただし、夏季(7月~9月)は反対に安くなる可能性もある。 - 夏季(7月~9月)は電化上手よりも他社プランの方が安くなることもある。
ただし、その他の季節は割引なしでも電化上手の方が安くなることは多い。
超正確!電気料金比較シミュレーター
ネット上には玉石混交さまざまな情報がありますので、あまり惑わされないように気をつけてください。
もちろんここで紹介した情報に納得いかない人も居られるでしょう。
そういった方はNPCプランの電気料金シミュレーションを試してみれば納得できることもあるかもしれません。
以下に案内するシミュレーターに契約容量(kVA数)と月間電力使用量(KWh数)を入力して、そこで表示される最安プランの電気代とご自宅の電気代を比べてみてください。
プラン見直しよりも”省エネ節電”に取り組みましょう
それよりも電気の使い方を工夫することが重要です。
①無理のない範囲での節電行動
②省エネ機器の購入・買い替え
毎日の節約はもちろん、災害時などいざという時にも活躍します。
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上記の提案はどれも日本のエネルギー自給率の向上や経済発展の貢献にもつながりますので、それぞれに出来ることを追求していきましょう。