小売電気事業・都市ガス小売事業・太陽光発電事業・家庭向け蓄電池販促事業などの広報を担当 |
使い過ぎに気をつけることが何より大事
とくに賃貸住宅のプロパンガス(LPガス)には注意してください。
節約に気をつけたつもりでも、結果(=使用金額)が分かるのは1ヶ月ほど先のことなので、それを意識しながら計画的に節約を続けられる人はそう多くはありません。
自分が我慢したことは覚えていても、節約のモチベーションは長くは続かずに忘れてしまうのが一般的です。
事業者側にも改善できることはある
ただ、需要家(利用客)側に節約を求めるばかりでなく、電気やガスを販売する事業者側にもできることはあります。
小売り事業者の中には「公共の福祉だから高くなるのはどうしようもない」といったような意見もあるようですが・・・
最近はSNSでこういう意思表示がやりやすいので色んな意見とその反応が見れます。
しかし、LPガスの安定供給を通して公共の福祉の増進に寄与する事業者としては悲しくなります。
今月は仕入れが高くて、小売価格が高いからガス無しねって言っていいなら、安い時だけ買えますよ。 https://t.co/4AG7Qzehl7— 鈴木正秀@経営者 ガスと設備と福祉用具 (@suzukimasahide) February 15, 2022
このように「高いのはウチのせいじゃない」といった態度では、顧客の信用を勝ち取ることはできません。
「なぜ高いと思われてしまうのだろう?」という謙虚な視点が大切です。
電力業界もそのような態度が変わらなかったからこそ、自由化による競争を政治的に促進されたというフシもあるくらいです。
人はなぜ高いと思うのか?
私たちは自分の過去の記憶や、あらかじめ想定していた金額よりも高かった場合に「高い」と感じます。
請求金額が予想していた範囲内であれば、それを高いとは普通は思いません。
また、電気やガスの料金請求は約1ヶ月前に使用した分がまとまってくるため、それも高いと感じてしまう理由の一つでしょう。
もし1ヶ月分まとめてではなく1日の使用料金を当日中に知ることができれば、そういった心理的なギャップを減らせるはずです。
プロパンガスが高いのはウチのせいじゃなく、今は仕方がないというような事業者を見かけたが、公共を錦の御旗にそれを正当化しようとするから駄目なんだよ。
なぜ高いと思われてしまうのか?を謙虚に考えないと。
例えばだが、月払いでなく日払いの請求が来たなら使い過ぎにも注意するだろう。— N (@taizo1974) February 16, 2022
その日に使った分の請求額がわかりさえすれば
「そういえば今日は使いすぎたな」「明日は気をつけよう」
といった節約のモチベーションにもつながりますし、その積み重ねによって月額料金を安く抑えることも容易になります。
たとえば「今日は〇〇円分使用しています」といったお知らせを送るだけでも十分ですし、今はスマートメーターも普及していますので自動送信も可能です。
毎日メールを送ってほしくない人はあらかじめ金額を設定できるようにして、それを超えた場合に通知したり、
標準よりも使用量が増えた時にお知らせするといったシステムもその気になればできるはずです。
顧客の節約をサポートする新サービスに期待
上の高齢者見守りサービスの説明を見てもわかるように「前日と比べて〇〇円多く使っています」といった通知サービスを提供することはそう難しいことではありません。
エネルギー関連企業が温暖化対策などに本気を示すのであれば、そのようなサービスの拡充にこそ力を入れるべきです。
SDGsや環境保全といった機運が高まる今、「電気やガスをたくさん売ってなんぼ」といったビジネスは時代遅れもいいところです。
しかし、利用客の節約を後押しするサービスにも謙虚に向き合えば、そうした事業者はいずれ顧客からの絶大な信頼を勝ち取ることになるでしょう。
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