「エアコンはつけっぱなしのほうが電気代が安いって聞いたけど本当?」「24時間つけっぱなしにしたら結局いくらかかるの?」と気になっている方に向けて、この記事ではメーカーや検証機関の実験データをもとに、つけっぱなしとこまめなオンオフの実際の差を検証します。 結論は「外出時間によって答えが変わる」です。短い外出ならつけっぱなしが得、長い外出なら消したほうが得という、はっきりした境目があります。この記事ではその境目を具体的な数字で示し、24時間つけっぱなしにした場合の電気代もあわせて解説します。

エアコンが「つけっぱなしのほうが得」と言われる理由

まず、なぜつけっぱなしが得になるケースがあるのか、エアコンの電力消費の仕組みから理解しておきましょう。

起動時に最も電力を消費する

エアコンは電源を入れた直後、室温を設定温度に近づけるために大きな電力を使います。6畳用エアコンの場合、起動時の消費電力は800W前後ですが、設定温度に達した後の「維持運転」では150W程度まで下がります。つまり、立ち上がりの一瞬が最も電気代のかかるタイミングです。

こまめに消すと「フルパワー運転」を繰り返すことになる

こまめに電源をオンオフすると、そのたびにフルパワーの起動運転が発生します。一方つけっぱなしなら、最初の1回だけ電力を多く使い、その後は省エネな維持運転が続きます。この差が「短時間ならつけっぱなしが得」と言われる根拠です。

【実証データ】何分の外出までつけっぱなしが得か

「短時間なら得」とはいえ、具体的に何分までなのかが気になるところです。ここではダイキン工業が行った実証実験の結果をもとに、具体的な境目を紹介します。

ダイキンの実証実験の条件

ダイキン工業は、大阪市内の同じ間取りのマンション2部屋(14畳・南向き)を使い、猛暑日に「冷房26度・風量自動」の条件で「つけっぱなし」と「30分間隔のオンオフ」を比較する実験を行いました。

日中は35分、夜は18分が損益分岐点

実験の結果から導き出された、外出時間の目安は次の通りです。

時間帯 つけっぱなしが得になる外出時間の目安 理由
日中(9:00〜18:00) 35分まで 外気温と設定温度の差が大きく、起動時の消費電力が大きい
夜間(18:00〜23:00) 18分まで 外気温が下がり、起動時の消費電力差が縮まる

覚えやすい目安として「日中は30分程度、夜間はこまめに消す」と判断すれば、おおむね損をしない使い方ができます。日中は外気温が高く設定温度との差が大きいため、起動時の電力消費が際立って多くなる一方、夜は気温が下がる分その差が小さくなるのが理由です。

1日の生活スケジュールで比較した結果

ダイキンは別の実験として、「買い物1時間・送迎30分・散歩30分・外食2時間」という1日に複数回外出する生活パターンも検証しています。この条件では、外出のたびにエアコンを消すパターンのほうが、1日の電気代で約35円安くなるという結果が出ました。短時間の外出が連続する場合は、トータルでの外出時間の長さが判断材料になります。

冬の暖房ではどうか

冬の暖房についても同様の実験が行われており、30分程度の外出であれば、すべての時間帯で「つけっぱなし」のほうが消費電力量が小さいという結果が出ています。ただし、1日の生活スケジュール全体で見ると、就寝中や長時間の外出時に停止する「こまめな運転」のほうが、24時間つけっぱなしよりわずかに安くなる場合もあります。冬は夏以上に外気温と設定温度の差が大きくなりやすいため、長時間の停止後は再起動の負担が大きくなる点に注意しましょう。

24時間つけっぱなしにした場合の電気代シミュレーション

「結局、丸一日つけっぱなしにしたらいくらかかるのか」を具体的な数字で確認しましょう。条件によって金額は変わりますが、目安を知っておくと判断しやすくなります。

6畳用エアコンの場合

条件 1日あたりの電気代 1か月(30日)の電気代
冷房25℃設定・外気温30℃前後 約446円 約13,380円
冷房26℃設定・標準的な夏日 約240〜300円 約7,200〜9,000円

消費電力は常に最大というわけではなく、起動直後だけ強く稼働し、その後は弱運転や間欠運転に切り替わります。そのため実際の電気代は単純計算より2〜3割程度安くなるケースが多いです。鉄筋コンクリート造のマンションは断熱性が高く、同じ条件でも電気代が下がる傾向があります。逆に木造住宅は外気の影響を受けやすく、やや高めになりがちです。

3か月(夏季)つけっぱなしにした場合

6畳用エアコンを冷房25度設定で6〜8月の3か月間、毎日24時間稼働させた場合、合計の電気代は約4万円前後が目安です。1日あたりに換算すると400円台ですが、3か月続けると大きな金額になることがわかります。エアコンの性能や住宅の断熱性によって増減するため、あくまで目安として捉えてください。

つけっぱなしを賢く使うための3つの工夫

つけっぱなしのメリットを活かしつつ、無駄な電気代を抑えるための工夫を紹介します。

自動運転で稼働させる

常に「弱」で運転し続けると設定温度になかなか到達せず、かえって長時間の高負荷運転が続いてしまいます。「自動」運転にしておくことで、エアコンが状況に応じて効率よく出力を調整してくれます。

断熱性を高める

二重窓や断熱カーテン、遮熱フィルムなどを取り入れると、外気の影響を受けにくくなり、つけっぱなし時の消費電力を抑えられます。とくに木造住宅や窓の多い部屋では効果が出やすい工夫です。

タイマー機能を活用する

外出のたびに電源を切るかどうか迷う場合は、タイマー機能を使って自動でオンオフを設定するのも一つの方法です。帰宅時間に合わせて起動するよう設定すれば、つけっぱなしと変わらない快適さを保ちながら、無駄な稼働時間を減らせます。

エアコン代を根本から下げるなら電力会社の見直しも検討

使い方を工夫しても、契約している電力料金の単価が高ければ節約効果には限界があります。電力会社を切り替えることで、エアコンの電気代を含めた家庭全体のコストを下げられる可能性があります。

Looopでんき|日中つけっぱなしにする方に

株式会社Looopが運営する市場連動型プランが主力の新電力です。太陽光発電が活発な日中は市場価格が下がりやすく、「日中はつけっぱなし」が基本戦略になるエアコンの使い方と相性が良い料金設計です。専用アプリで30分ごとの市場価格を確認しながら使えます。Looopでんきは解約金もかかりません。

auでんき|料金を安定させたい方に

KDDIグループが運営する全国対応の新電力です。電気料金は大手電力と同水準で変動が少なく、毎月の電気代に応じてPontaポイントが自動でたまります。夏・冬のエアコン代がかさむ時期も、料金が安定しているぶん家計管理がしやすいのが特徴です。au・UQ mobileユーザーならスマホ代の割引も受けられます。auでんきの詳細は公式サイトで確認できます。

CDエナジーダイレクト|東京電力エリアの方に

中部電力ミライズと大阪ガスが50%ずつ出資して設立した、東京電力エリア専用の新電力です。基本料金・電力量料金ともに東京電力より安く設定されており、エアコンの使用量が増える夏・冬は料金差が大きく出やすいです。世帯規模に合わせたプランも選べます。CDエナジーダイレクトは東京電力エリアの方におすすめです。

エアコンのつけっぱなしに関するよくある質問

エアコンのつけっぱなしについて、よく寄せられる疑問に答えます。

結局、何分の外出ならつけっぱなしでいい?

ダイキンの実証実験では、日中は35分まで、夜間は18分までならつけっぱなしのほうが安いという結果が出ています。覚えやすい目安としては「日中30分・夜はこまめに消す」と考えるとよいでしょう。ただし住宅の断熱性や外気温によって結果は変わるため、あくまで目安として活用してください。

つけっぱなしにすると故障しやすくなる?

つけっぱなし運転自体が故障の直接的な原因になるわけではありません。ただし、自動お掃除機能が作動しにくくなったり、メンテナンスの頻度が上がったりすることがあります。フィルターの定期的な掃除や、週に一度の送風運転で内部を乾燥させることをおすすめします。

就寝中もつけっぱなしにしたほうがいい?

就寝中は気温が下がり、室温と設定温度の差が縮まるため、長時間つけっぱなしにしてもこまめに消した場合との差は小さくなる傾向があります。熱中症予防の観点では夏場の就寝中はつけっぱなしが推奨されますが、電気代を抑えたい場合はタイマーで切タイマーを設定するのも一つの方法です。

古いエアコンでもこの目安は当てはまる?

古いエアコン(10年以上前のモデル)は省エネ性能が低く、起動時の消費電力も大きい傾向があるため、最新モデルより電気代が1.5〜2倍程度高くなることがあります。つけっぱなしとこまめなオンオフの基本的な傾向は同じですが、買い替えによって全体の電気代を大きく下げられる可能性もあります。

福井の電気代削減・電力見直し相談サービス【SFP電気料金診断コンサルティング】