「今年の冬、どの暖房器具を使えば電気代を抑えられる?」「エアコンとこたつ、結局どっちが安いの?」と迷っている方に向けて、この記事では主な暖房器具の電気代をランキング形式で比較し、種類ごとの特徴と選び方を解説します。

電気代だけを見ればパーソナル暖房が最安ですが、部屋全体を暖めたいならエアコンが最も効率的です。電気代を抑えるコツは家電選びだけでなく、契約している電力会社の見直しも関わってくるので、後半であわせて紹介します。

暖房器具の3つの方式

ランキングを見る前に、暖房器具がどんな仕組みで暖まっているかを知っておくと、選び方の理解が深まります。

電気を直接熱に変える「電熱式」

電気毛布・電気ストーブ・セラミックヒーターなどが該当します。電気エネルギーをそのまま熱に変えるシンプルな仕組みで、消費電力が小さく設置も手軽な反面、部屋全体を暖めるのには不向きです。一人暮らしやスポット暖房に向いています。

熱交換を利用する「ヒートポンプ・輻射式」

エアコン・パネルヒーター・オイルヒーターが該当します。エアコンはヒートポンプ技術により、消費電力の3〜6倍の暖房能力を発揮できるため、電気ヒーター系より暖房効率が高いのが特徴です。パネルヒーターやオイルヒーターは空気を乾燥させにくく、一定の温度を保ちやすい一方、消費電力はやや高めです。

燃料を燃焼させる「燃焼式」

ガスストーブや石油ストーブが該当します。燃料代が主なコストになりますが、点火やファンのためにわずかに電気も使います。短時間で部屋を一気に暖めたい場合や、寒冷地の広い空間に向いています。

暖房器具の電気代ランキング

1時間あたりの電気代を安い順に並べました。電力料金単価は目安の31円/kWh(税込)で計算しています。

1位 電気毛布・電気ひざ掛け(1時間あたり約0.1〜3円)

暖房器具の中で最も電気代が安いのが電気毛布です。体に直接密着させて暖めるため、少ない消費電力でも十分な暖かさを得られます。デスクヒーターや電気ひざ掛けも同様に、1時間あたり1円未満〜6円程度に収まります。 すでにエアコンやこたつを使っている場合、体を直接暖めるパーソナル暖房として組み合わせると、設定温度を下げてもトータルで暖かさを保てます。

2位 こたつ(1時間あたり約1〜5円)

限られた範囲を効率よく暖める、日本ならではの暖房器具です。天板と布団で熱を逃がしにくい構造のため、消費電力が小さくても暖かさを感じやすいのが特徴です。テレビを見ながらくつろぐ時間が長い家庭では、コストパフォーマンスの高い選択肢になります。

3位 エアコン(部屋全体を暖める場合、最も効率的)

単純な消費電力だけを見ると電熱式より高く見えますが、ヒートポンプ技術により少ない電力で多くの熱を生み出せるため、部屋全体を暖める用途では最も電気代を抑えやすい暖房器具です。

畳数 1時間あたりの電気代の目安
6畳用 約15〜46円
10畳用 約22〜55円

電気ストーブと10畳用エアコンを比較した場合、部屋全体を暖める効率ではエアコンのほうが電気代を抑えられるという検証結果もあります。

4位 セラミックヒーター(1時間あたり約9〜37円)

スイッチを入れてすぐに暖まる速暖性が魅力の暖房器具です。消費電力は設定によって大きく変動し、脱衣所やトイレなど滞在時間が短い場所での使用に向いています。部屋全体を長時間暖める用途にはあまり向きません。

5位 パネルヒーター(1時間あたり約5〜57円)

輻射熱でじんわりと暖める暖房器具です。空気を汚さず乾燥しにくいため、就寝時や子ども部屋に選ばれることがあります。ワット数の幅が広く、機種によって電気代の差が大きい点に注意が必要です。

6位 オイルヒーター(1時間あたり約9〜46円)

内部のオイルを加熱してじんわり暖める暖房器具です。運転音が静かで空気が乾燥しにくく、就寝時の暖房器具として人気があります。一方で暖まるまでに時間がかかるため、リビング全体を素早く暖めたい用途には向いていません。断熱性の高い住宅でないと性能を発揮しにくい点もデメリットです。

暖房器具ごとの電気代早見表

ここまでのランキングをまとめて比較できる表にしました。用途と照らし合わせて確認してみてください。

暖房器具 1時間あたりの電気代 向いている用途
電気毛布・電気ひざ掛け 約0.1〜3円 体を直接暖めるパーソナル暖房
こたつ 約1〜5円 限られた範囲でくつろぐ時間が長い方
エアコン(10畳用) 約22〜55円 部屋全体を長時間暖めたい方
セラミックヒーター 約9〜37円 脱衣所・トイレなど短時間のスポット暖房
パネルヒーター 約5〜57円 就寝時・乾燥を避けたい部屋
オイルヒーター 約9〜46円 静音性重視・寝室での長時間使用

目的別のおすすめ暖房器具

電気代の安さだけで選ぶと、暖まらずに追加で暖房を使ってしまい、かえって高くつくこともあります。目的に応じた選び方を紹介します。

一人暮らしでコスパを重視するなら

備え付けのエアコンと電気毛布を組み合わせるのが最強の節約策です。エアコンの設定温度を低めにして、電気毛布で体を直接暖めれば、月々の電気代を大幅に抑えられます。エアコンがない部屋なら、こたつが有力な選択肢になります。

部屋全体をしっかり暖めたいなら

エアコンが最も効率的です。ヒートポンプ技術により消費電力あたりの暖房効率が高く、広い部屋や長時間の使用ほどエアコンの優位性が高まります。

就寝時に使いたいなら

オイルヒーターやパネルヒーターがおすすめです。運転音が静かで空気を乾燥させにくいため、快適な睡眠環境を保ちやすくなります。電気毛布と併用すれば、設定温度を控えめにしても十分な暖かさを感じられます。

脱衣所やトイレなど短時間の場所には

セラミックヒーターや電気ストーブが向いています。速暖性が高く、数十秒〜数分程度の短い滞在時間であれば、電気代の高さはそれほど気にする必要はありません。

暖房器具の電気代をさらに抑えるコツ

家電選びに加えて、使い方を工夫することでさらに電気代を抑えられます。

エアコンと組み合わせて設定温度を下げる

エアコンの設定温度を1度下げるだけで、消費電力を約10%削減できるといわれています。電気毛布やパネルヒーターと併用し、体感の暖かさを補いながら設定温度を控えめにすると効果的です。

断熱・気密性を高める

厚手のカーテンや隙間テープで冷気の侵入を防ぐと、どの暖房器具を使っても効率が上がります。とくにオイルヒーターは断熱性の高い部屋でなければ本来の性能を発揮しにくいため、住宅の断熱対策もあわせて検討しましょう。

使う場所と時間を絞る

家全体を暖めるより、人がいる場所・時間帯に絞って暖房器具を使い分けることが節約の基本です。リビングはエアコン、脱衣所は短時間のセラミックヒーター、就寝時はパネルヒーターというように使い分けると、無駄な電力消費を防げます。

暖房器具の電気代を根本から下げるなら電力会社の見直しも

暖房器具を賢く選んでも、契約している電力料金単価そのものが高ければ節約効果には限りがあります。電力会社を切り替えることで、冬の暖房代を含めた家全体の電気代を下げられる可能性があります。

auでんき|料金の安定とポイント還元を重視する方に

KDDIグループが運営する全国対応の新電力です。電気料金は大手電力と同水準で変動が少なく、毎月の電気代に応じてPontaポイントが自動でたまります。暖房器具の使用量が増える冬場も、ポイント還元で実質的な負担を抑えられます。auでんきはau・UQ mobileユーザーならスマホ代の割引も受けられます。

CDエナジーダイレクト|東京電力エリアで料金を下げたい方に

中部電力ミライズと大阪ガスが50%ずつ出資した東京電力エリア専用の新電力です。基本料金・電力量料金ともに東京電力より安く設定されており、暖房器具の使用が増える冬場に料金差が出やすいです。CDエナジーダイレクトは東京電力エリアの方におすすめです。

東京ガスの電気|電気とガスをまとめたい首都圏の方に

東京ガスが提供する電気サービスで、首都圏を中心に利用できます。料金が安定しているうえ、電気とガスをまとめると「ガス・電気セット割」で電気料金が割引されます。ガスストーブやガスファンヒーターを併用している家庭なら、まとめて管理できるメリットもあります。東京ガスの電気は大手の安心感を求める方に向いています。

暖房器具の電気代に関するよくある質問

暖房器具の電気代について、よく寄せられる疑問に答えます。

結局、一番電気代が安い暖房器具は?

単純な電気代の安さでいえば、電気毛布・電気ひざ掛けが最安です。ただし部屋全体を暖める用途であれば、ヒートポンプ技術を使うエアコンのほうがトータルで電気代を抑えやすいです。用途に応じて選ぶことが重要です。

エアコンとこたつ、併用するとどのくらいお得?

エアコンの設定温度を下げてこたつと併用すると、エアコン単体で使うより電気代を抑えられるケースが多いです。こたつは1時間1〜5円と安いため、体感の暖かさを補いながらエアコンの負担を減らせます。

オイルヒーターは電気代が高いと聞いたけど本当?

他の電熱式暖房器具と比べるとやや高めの傾向があります。ただし空気を汚さず静音性に優れているため、就寝時など特定の用途では電気代以上の価値を感じる方も多いです。断熱性の高い部屋で使うことで効率を高められます。

暖房器具は複数使うと電気代が高くなる?

単純に台数を増やすと電気代は上がりますが、「エアコンで部屋全体を暖め、電気毛布やこたつで体を直接暖める」という組み合わせなら、エアコン単体を高温設定で使うよりトータルで安くなることがあります。設定温度を下げられる分、エアコンの消費電力を抑えられるためです。