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ねえねえ、清水さん
どうしました?こうた君
電力自由化からもう4年にもなるっていうのに、
新電力会社に変えたことのある世帯の数は20%もないって聞いたんだけど・・・
そうですね、
新電力会社の販売量ベースで言うと、令和元年9月時点で15.8%となっているみたいですね。
(参考元:一般社団法人エネルギ―情報センター)
新電力に乗り換えれば電気代が安くなってお得なのに、、
なんでまだ変えない人がそんなに沢山いるのかな?
その理由は大きく3つあると思います。
新電力会社への乗り換えが進まない3つの理由
まず1つめの理由は、
自由化になる前からオール電化向けプランなどを利用してる家庭では、新電力会社に乗り換えると電気代が高くなってしまうから。
① 旧オール電化プランを切り替えると電気代は高くなる
自由化になる前の旧オール電化向けプランは国からの規制もあって、原子力発電所が全国で稼働していた当時の安価な夜間単価のまま据え置きになっています。(注)2021~2022年にかけて全国的に旧オール電化プランの価格見直しおよび変更がありました
2016年4月以前からあるオール電化住宅向けの契約メニューや時間帯別料金プラン、深夜電力などを利用しているご家庭は、別の料金プランに切り替えると電気代が高くなってしまう可能性が高いため、プラン見直しの必要はありません。
旧オール電化プランの新規受付は2016年3月末に終了しており、別の料金プランに変えると元のプランには2度と戻ることはできないので気をつけましょう。
2016年4月以前からの「オール電化向けプラン」や「時間帯別プラン」「深夜電力」などを利用中の方は、新電力会社のオール電化プランに切り替えると電気代は逆に高くなってしまうんですよ。
なるほどね。
昔のオール電化プランは夜の単価がかなり安くなってるから、それよりも安いプランはないってことか。
あわせて読みたい関連記事オール電化プランを切り替える前に絶対に気をつけるべき3つの注意点
現行オール電化プランの切り替えは新電力会社でも可能
大手電力会社の旧オール電化プランよりも電気代が安くなるような新電力プランはほとんどありませんが、、
2016年4月以降に登場したオール電化住宅向けの時間帯別電灯契約メニュー(いわゆる新オール電化プラン)からの切り替えに対応している新電力プランは2020年頃から続々と登場しています。
新オール電化プラン切り替え対象の一覧は、以下のページでまとめて紹介しています。
オール電化でも乗り換えると電気代が安くなる新電力会社の一覧
2つめの理由としては、
1人暮らしや、さほど電気を使わない家庭だと「あまりメリットを感じられない」というのもあるでしょう。
② あまり電気を使わない家庭はメリットが少ない
たとえば月々の電気代が3,000~4,000円にもならない世帯だと、新電力会社の格安プランに乗り換えても電気代はせいぜい数百円しか安くなりません。
100円や200円しか変わらないんじゃ、わざわざ乗り換えるのも面倒だよね。
それに月の電力使用量が少ないと、電気代が前より高くなってしまう新電力会社もありますからね。
前より高くなるかもしれないって言われたらねぇ、
それじゃあ乗り換える気にはならないよね。
新電力会社のHPを見ると「電気代〇〇円お得!」みたいに強調してますけど、、
実際にはそれほど安くならないケースもあるんですよ。
でも、月の電気代が7,000~8,000円以上とかなら確実に安くなるんでしょ?
それはもちろんそうなんですけどね。
でも、どこを選べば良いのか?
それがまたわかりにくいんです。
③ どこを選べば良いかわかりにくい
同じ新電力会社でも地域によって単価が異なりますし、解約違約金や契約手数料を請求してくるところもありますからね。
電気料金の構成は、各社いろいろと複雑なので、
どこを選べば良いのか?
調べれば調べるほど、分からなくなってくるんです。
そうなると人の心理としては「前のままでいいや」ってなっちゃうわけか。。。
そういうことです。
「よくわからない、不安なことには手を出さない」
それが多くの人たちが新電力に変えない3つめの理由です。
電力小売の全面自由化後はいろいろな事業者が参入していますが、その中にはどうしようもない詐欺会社があったりもします。
詐欺とかもあるんだ!?
そんなのは絶対かかわりたくないよね。
そう、
ですから業者や営業マンの言いなりになることだけは、やめておいた方が良いですよ。
よくわからないと言っても「ご自身できちんと選ぶこと」が大事なんです。
なるほどねー
あわせて読みたい参考記事
【参考情報】エリア別おすすめ新電力プラン
最新おすすめプランは以下のエリア別ページを参考にどうぞ
関東おすすめ | 関西おすすめ | 中部おすすめ |
東北おすすめ | 九州おすすめ | 北海道おすすめ |
中国おすすめ | 四国おすすめ | 北陸おすすめ |
沖縄おすすめ |
・・・ただ、こうた君、知ってます?
なになに??
新電力会社の公式シミュレーションは、そのほとんどが”不誠実な仕組みになっている”んです。
新電力会社のシミュレーションには注意
電力会社のホームページには、自社に乗り換えたときの電気料金を試算できるシミュレーションがあります。
でも、ほとんどの新電力会社は実際の電気料金をシミュレーションに表示していません。
”実際の電気料金を表示していない”って
どーゆーこと??
(以下、「再エネ賦課金」と「燃調費」に略します)
「再エネ賦課金」って電力使用量1kWhごとに2.98円(※)が加算される税金みたいなヤツだよね。(※2020年度の単価)
「燃調費」の単価も毎月上がったり下がったりして、毎月の電気代はそれで変わってるんだよね?
そう!それです。
ほとんどの新電力会社は公式シミュレーションにそれを含めていなんですよ。
ちなみに旧大手電力会社(東京電力や中部電力など)の公式シミュレーションでは、どれもきちんと含めた上で正確な電気料金を表示しています。
東京電力エナジーパートナー「でんき家計簿」は正確なシミュレーション結果を表示↓↓↓
へー
やっぱり昔からの電力会社はきちんとしてるんだね。
やっぱり昔からの電力会社はきちんとしてるんだね。
でも、なんで新電力会社は再エネ賦課金や燃調費を含めてシミュレーションしていないの??
それはおそらく、自分のところの電気料金を少しでも安く見せたいからでしょう。
シミュレーションに再エネ賦課金や燃調費を含めるのと含めないのとでは、表示される結果の印象はずいぶんと変わりますからね。
新電力会社は安くみせることに必死
安くなってるように見せているってこと?
そういうことです。
他社との「電気料金の差額」だけなら、再エネ賦課金は全ての消費者と小売電気事業者に平等に課金されるので、シミュレーションに含めなくても、その金額は変わりません。
でも、燃調費を採用していない新電力だってありますから。
そもそも、私たちが実際に支払う電気料金には再エネ賦課金も燃調費もどちらも含まれます。
なので、シミュレーションにそれらを除外した金額を表示するというのは、やっぱり不誠実でしかないんですよ。
そういうことかー。
公式なら、きちんとしてほしいよね。
新電力会社のシミュレーションには、他にも問題点があります。
えー!
まだ何かあるんだ!?
新電力のシミュレーションは小細工が多い
新電力会社のシミュレーションは、一度限りのキャンペーン特典分を含めた結果を表示していることもよくあるんですよ。
検討する立場からすれば、電気料金がどれだけ安くなるか?を単純比較したいのに、電気料金ではない分まで含めて表示しているから余計わかりにくくなってしまうんです。
家庭の三大インフラの一つである電気料金を、小細工して安く見せかけようとするから不信感を持たれることになるんですよ。
各社のそういった姿勢が新電力への切り替えが進まない理由にもなっている、、
私はそう思いますね。
新電力各社に伝えたいこと
新電力会社の人たちには自社のシミュレーションに毎月ごとの燃料費調整額と再エネ賦課金をきちんと含めた表示に努めるよう、ぜひここで問題提起したいと思います。
業界全体で透明性の高い誠実なサービスを提供しようとしない限り、いつまで経っても新電力に明るい未来はやってこないと思いますよ。
(※)現在、確認している新電力会社の中では、東京電力HDグループ「あしたでんき」の公式シミュレーションは燃調費や再エネ賦課金をきちんと含めて試算しています
もちろん、NPCプランの電気料金一括比較シミュレーションはきちんとしていますよ。
2024年1月~2024年12月検針分の燃調費や再エネ賦課金を含めることで、過去10ヶ月と今月そして来月分の実際の電気代を正確に算出できますからね!
口座振替割引などの各社の割引額はシミュレーションには含まれませんが、各社の割引額などを除いた「本来の電気料金」をきちんと比較できるようになっています♪
超正確!電気代比較サービス
当サイトでは全国のべ400社の電力会社の中から、各地域ごとに電気契約の切り替えを申し込める電力会社と、各社の毎月の電気料金をスピーディーに比較できます。
ひと月分のデータだけでもシミュレーションできますが、12ヶ月分のデータを入力すると、年間の電気代をより正確に確認できます。
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CDエナジーダイレクト |
東京ガス |
Looopでんき |
大阪ガス |
オクトパスエナジー |
TOKAIでんき&ガス |
シン・エナジー |
東邦ガス |
電力会社の乗り換え参考情報
大手電力会社10社それぞれの料金メニューから切り替えると、電気代がより安くなる(または最適な)新電力プランをご案内します
東京電力EP | 関西電力 | 中電ミライズ |
九州電力 | 東北電力 | 北海道電力 |
中国電力 | 四国電力 | 北陸電力 |
沖縄電力 |
ENEOSでんきのシミュレーションを例に、燃料費調整額や再エネ賦課金が含まれた金額でシミュレーションされていないから細工していると記載しておりますが、理解が誤っています。
燃料費調整額や再エネ賦課金は年、月によって変更しますし、単価自体地域電力会社が決定しており、それを採用しているため、使用した電気代のみで比較しているので、細工しているわけではないですよ。そして、燃料費調整額は、減額が入る時もあり、その場合ですと加味してないと高くシミュレーションされます。
00000さん、ご意見いただきありがとうございます。
「燃料費調整額や再エネ賦課金が含まれた金額でシミュレーションされていないから細工していると記載しておりますが、理解が誤っています。」
いいえ、燃料費調整額や再エネ賦課金を含めずに表示し最安をうたっている時点で、不特定多数に要らぬ誤解を招いています。
実際にENEOSでんきのシミュレーション結果を誤解している人たちは少なくありません。
Twitter事例 ⇒ https://twitter.com/ottonoyakuwari/status/1547021627200016384
このような事例がある以上、ENEOSなどの新電力会社はシミュレーション結果を小細工していると思われても仕方ありません。
当記事では全ての料金をきちんと含めて表示しなければ誠実な情報開示とはいえない、ということを主張しています。
ENEOSでんきのシミュレーションを実際に試された上で、当記事の主張の意味や意義をご理解ください。
「燃料費調整額は、減額が入る時もあり、その場合ですと加味してないと高くシミュレーションされます。」
これは詭弁に過ぎません。現状を見てください。
そもそも安いシミュレーション結果になろうが高いシミュレーション結果になろうが、いずれにしても正確な情報開示をしてないことに違いはありません。
弊社に容易くできることがENEOSにできないわけがないでしょう。