電力小売り販売が2016年に全面自由化されて以降、2021年4月までに経済産業省に登録されている新電力会社(小売電気事業者)の数はなんと700社以上!
さすがに多過ぎるのでは?と思っていると、やはり倒産している新電力会社がここ数年で続出しています。
新電力会社 倒産などの事例
経営難などを理由に破産やサービス終了した一般家庭向けの新電力会社には「いい部屋でんき」の大東エナジーや福島電力、エレトス、あくびコミュニケーションズ(あくび電気)、AGエナジーやファミリーエナジーなどがあり、直近ではエルピオでんきが電気小売り事業からの撤退を表明しました。
また、坊ちゃん電力や滋賀電力、じぶん電力、格安電力、GREENaでんきなどのように他の大手新電力会社に身売りする新電力や、Japan電力やF-Powerのように会社更生法や民事再生法の下で再建をめざす新電力会社も続出しています。
この記事の目次
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小売電気事業・都市ガス小売事業・太陽光発電事業・家庭向け蓄電池販促事業などの広報を担当 |
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新電力会社が倒産したときは何をすれば良い?
せっかく新電力に変えたのに、その新電力会社が倒産しちゃったんだけど。。。
そんなときはどうすればイイのかな??
ご利用中の電力会社が倒産したり、何かしらの問題があった場合には速やかに他の電力会社を探して、そこに新たな電気供給契約を申し込みましょう。
その際に、ご利用中の電力会社(倒産する電力会社)にわざわざ連絡などをする必要はありません。
利用している電力会社が急な倒産をした場合、おおよそ2週間以内を目安に他の電力会社を探して新しく電気契約を申し込めばそれで解決です。
ちなみに「なぜ2週間以内なのか?」というと、電力会社がサービス終了に伴う契約解除の手続きを行う際には、少なくとも解除日の15日程前までには解除予告通知をするように業界の指針として決まっているからです。
ただ、もし2週間を過ぎてしまったとしても急に電気が止まるようなことにはならないので安心してください。
新電力会社の倒産などの際には一般家庭の平穏な暮らしを保護するために、旧来の地域電力会社によるバックアップが電気事業法により義務付けられています。
ご利用中の新電力会社が倒産しても、急に停電になったり身に覚えのない請求が来るような特別な不利益を被ることはありませんので、あまり慌てないようにしてください。
世の中にはそういった人の弱みに付け込み、”不誠実な新電力サービス”を紹介するような会社やWEBサイトもありますので気をつけましょう。
とはいえ、以前に契約していた電力会社の契約が自動的に復活するわけではないので、何もしないままでいると電気はやがて使えなくなります。
できるだけ早めに誠実な電力会社を選びましょう。
これを機会に電気代が安いというだけでなく、誠実な経営を行っている電力会社をしっかりと見極めて選ぶことが大切ですね。
『供給地点特定番号』と『お客様番号』を確認
新たな電気契約を申し込む際には、利用予定の住所地を識別する『供給地点特定番号』と、倒産した電力会社の『お客様番号』の2つの情報が必要です。
どちらも電気の検針票や請求書、通知メール、供給開始時の案内書や各社マイページなどに記載されています。
お客様番号と供給地点特定番号があれば、誰でも簡単に電力会社を切り替えることができるため、この2つの情報はあまり誰にでも見せびらかさないように気をつけてください。
新電力会社の代理店で悪質なところでは、お客様番号と供給地点特定番号を聞き出して、家人に無断で勝手に切り替え契約を行うことで、新電力会社からの乗り換え報酬を得ているようなところもあるようです。
もし『お客様番号』と『供給地点特定番号』が分からない場合は、倒産した電力会社に問い合わせる必要がありますが、倒産するような会社はなかなか電話がつながらないことも考えられます。
何度電話してもつながらず、どうしても分からない場合は、お住まいの地域を担当する一般送配電事業者(北海道電力ネットワーク・東北電力ネットワーク・北陸電力送配電・中部電力パワーグリッド・東京電力パワーグリット・関西電力送配電・中国電力ネットワーク・四国電力送配電・九州電力送配電・沖縄電力)に問い合わせてみましょう。
倒産するような会社は何回電話してもつながらないから、めっちゃストレスたまるよねー。
倒産した電力会社への解約の連絡は必要ありません
電力会社を変更する際に、倒産した(または倒産予定の)電力会社に、わざわざ解約の連絡などをする必要はありません。
電力広域的運営推進機関のスイッチング支援システムのおかげで、今ではWEBから切り替え変更の申し込みをするだけで、自動的に解約から新規の電気供給開始まですべてが完了するようになっています。
同じ住所地における電力会社の変更・切り替えは「解約の連絡は必要なし、新たに利用したい電力会社に申込みをするだけでOK」と覚えておきましょう。
ご家庭の電気消費量に見合った電力会社を選びましょう
別の電力会社を探して申し込むだけで良いとはいえ、あまり詳しくない方は一体どの電力会社を選べば良いのか?不安になることもあると思います。
ただ、どこが良いのか分からないからといって某比較サイトや代理店などの不誠実な情報を信じてしまうと、また倒産する可能性の高い電力会社を紹介されることになりかねません。
少しくらい面倒でも、各社の特徴や電気料金の違いをご自身の目できちんと確認して、ご家庭の電力消費量に見合った電力会社を選ぶように気をつけましょう。
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家庭の電気は”倒産”よりも「値上げ」に注意!
電力会社(≒小売電気事業者)が倒産したり事業停止をしたところで、一般家庭や小規模事業所で困るようなことは特にありません。
繰り返しになりますが、電気の安定供給には政治的な保障があり、停止される際には最低でも15日前(通常は1か月前)には連絡があります。
小売電気事業者は他にいくらでもありますので、それまでに別の小売り業者に切り替えればそれだけで済む話です。
申し込み手続きが必要とはいえ、それも電話やインターネットから10分ほどで済むことなので金銭的な損失はありません。
倒産よりもやっかいなのは「値上げ」
倒産よりもやっかいなのは「値上げ」です。
小売電気事業者が倒産したり事業撤退をすれば、私たちはイヤでも他社への切り替えを申し込むことになります。
しかし事業撤退ではなく値上げをされた場合、よくわからないからといって何も行動せずに現状維持を選ぶような人や事業所は損をするばかり。。。
電力会社の切り替え手続きは本当にカンタンで面倒に思うようなことは何もありません。
利用中の小売電気事業者が値上げを発表したなら、それよりもお得な小売電気事業者を選んで早めに切り替え手続きを済ませておきましょう。
電力会社のりかえ参考情報
大手電力会社10社それぞれの料金メニューから切り替えると、電気代がより安くなる(または最適な)新電力プランをご案内します
東京電力EP | 関西電力 | 中電ミライズ |
九州電力 | 東北電力 | 北海道電力 |
中国電力 | 四国電力 | 北陸電力 |
沖縄電力 |
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