現在、自然電力のでんきは新規受付を停止しており、2022年7月以降の価格改定および11月末の電気供給サービス終了を発表しています。
当ページの内容はあくまでも過去情報として参考にしていただくようお願いいたします。
2018年10月から新電力の「自然電力」と契約していたが、今年11月で供給終了の連絡があった。サービス終了に伴い、他の電力会社へ切り替えて欲しいとのこと。燃料高騰の影響とはいえ、インフラ産業でこのような状況になるとは思わなかったな。 pic.twitter.com/kYUqjxTjU3
— 村山嘉昭|Murayama Yoshiaki (@_murayama) April 29, 2022
小売電気事業・都市ガス小売事業・太陽光発電事業・家庭向け蓄電池販促事業などの広報を担当 |
自然電力のでんきとは?
『自然電力のでんき』は福岡県福岡市に本社を置く、自然電力株式会社の一般向け電力小売サービスです。
自然電力のでんきは電力自由化によって新しく登場した『市場連動型プラン』を採用しているところが最大の特徴です。
日本卸電力取引所(通称:JEPX)のスポット市場価格に連動して従量単価が決まる電気料金メニューを、総称して「市場連動型プラン」と呼びます。
(※)JEPXは電力自由化に向けて2003年に設立された、電気事業者間の電力取引市場です
自然電力のでんきの料金プランは昔からある固定単価プランではなく、JEPXの取引価格に連動して従量単価が30分毎に変動しています。
JEPXスポット市場の取引価格は、1日24時間の中で高くなるときもあれば安くなるときもありますが
価格の高い時間帯になるべく電気を使わないように気をつけることで、電気料金を比較的安く抑えることができます。
試しに自然電力に乗り換えてみたところ
個人的には「市場連動型プランは電気代が高くなる」といったイメージや
「発電所を持たない新電力に都合の良い料金プランでしかない」という偏見を持っていたこともあり
これまで自然電力のでんきにはあまり興味を持てなかったのですが、
しかし何事も経験ということで、今年3月から利用してみることにしました。
自然電力への乗り換え体験記事結果は予想よりも安かった
自然電力のでんきを利用した今年5月の請求書がこちら↓↓↓
契約電力2kwの電力使用量51kWh、請求金額は1,295円です。ヤスイッ
今年は新型コロナ騒動でテレワークに移行し、事務所をまったく使わなかったため
そのおかげで電気代も安く収まったということもありますが・・・
ですが、同じ条件で北陸電力の電気代に換算すると「1,793円」になりました。
(2kW=30Aで試算)
つまり電力使用量は51kwhと少なくても、自然電力のでんきの方が北陸電力よりも月500円も安くなったわけです。
市場連動型プランの電気代はいわゆる「時価」なので、たまたまタイミングが良かったとはいえ
(※)春や秋のJEPXのスポット市場価格は比較的安く、とくに今年(2020年)は新型コロナ等の影響でかなり低い水準となっています
最安プランのSEデビューではなく、SE30プランでのこの結果は注目に値するでしょう。
自然電力のでんきでは3種類の料金プランを選べます
① SEデビュープラン
基本料金+(託送料金単価+JEPXスポット単価+手数料(4円)+再エネ賦課金)× 電力使用量(kWh数)
② SE30プラン
基本料金+(託送料金単価+JEPX単価+手数料(4.4円)+再エネ賦課金)× 電力使用量
③ SE100プラン
基本料金+(託送料金単価+JEPX単価+手数料(5.4円)+再エネ賦課金)× 電力使用量
最安プランはSEデビューで、手数料は1kWhあたり4円
SE30の手数料は4.4円/kWh、SE100は5.4/kWhとなっています。
なお、基本料金と託送料金およびJEPXスポット単価は3プランとも同額です。
WEB上の口コミや評判も上々
ツイッター上でも市場連動型プランの安さに驚く声や、満足の声が見つかりました。
市場連動プランを契約してると電気代異常に安くて便利
— ひろみ (@biz_hiromi) May 13, 2020
市場連動型プラン(自然電力:SE30)の初請求
— 新電力比較サイト⚡ (@powerhikaku) August 25, 2020
東電エリア60A契約で388kWh使って8958円(賦課金除いて7802円)
当サイトで掲載中の東電エリア60Aの439プラン中で最安値のピタでん「使った分だけ」を燃料費調整(-2.85円)込みで計算すると8870円なので、ピタでんより約1000円安いことになります pic.twitter.com/0GTSpQB6dX
【2021/01/11追記】注意喚起!あわせてお読みください東電エリアです!
— KSK_T_電力目線の開疎化 (@j20364) August 5, 2020
想像以上に安かったですね。8月さえ凌げたら、9月、10月の料金は激減するかなあと。
ここ10年は市場連動プラン一択になりそうな予感!
単価は事前に確認できる?
公式サイトから確認できる
自然電力の契約者であれば、自然電力公式サイトのマイページから各プランごとの最新の従量料金単価と過去1週間分のデータをグラフで確認できます。
(自然電力をすでに解約した方もマイページから確認できます)
自然電力の料金推移データはグラフのみの公開で、少数点単位の正確な金額を確認することはできませんが、おおまかな変動の推移を知ることができます。
なお、HP上で公開されている従量料金単価は「JEPXスポット市場単価+託送料金単価+各プランごとの手数料」となり、基本料金と再エネ賦課金は含まれていません
基本料金の確認方法
自然電力のでんきに申し込むと、すでにスマートメーターが設置されている家庭は「スマート契約(実量契約)」になり、
その場合の契約容量(契約電力)は、A(アンペア)ではなくKW(キロワット)で表示されます。
スマート契約における「A」と「Kw」は比例しないので、基本料金を確認する際にはご注意ください。
たとえば筆者のケースでは、北陸電力の契約電流が「30A」でしたが、自然電力の契約電力は「2KW」になります。
北陸電力の基本料金は10Aあたり242円なので、242円×3=726円
自然電力の北陸電力エリアにおけるスマート契約の基本料金は1KWあたり170.5円なので、170.5円×2=341円
筆者のケースでは、自然電力の基本料金は北陸電力の半額以下になりました。
自然電力の販売量ランキング
自然電力は2017年に東京ガスと資本提携を結び、国内外で再生可能エネルギー発電所の開発普及を積極的に行っています。
ですが自然電力のでんきの契約者数は、じつはそれほど多くはありません。(2020年5月時点)
大手比較サイトでも数年前から相当なコストをかけて宣伝しているわりには、自然電力の電力販売量ランキングは100位以下にとどまります。
ランキングは428社中114位
2020年5月の自然電力の電力販売量(低圧・電灯)は240万8千kWh
ランキング1位の東京電力エナジーパートナーの販売量(4兆5,769億1,500万kWh)と比べると、わずか0.05%しかありません。
多額の広告費をかけていても、市場連動プランは高くなるというイメージもあってか、利用者数はイマイチ伸び悩んでいるようです。
再エネ応援派にはオススメ
自然電力はおすすめ新電力BEST8ではないものの、じつは当サイトでも陰ながら応援しています。
なぜなら自然電力は再生可能エネルギーによる発電所の開発・普及を軸とした、ソーシャルビジネスへの積極的な姿勢が見て取れるからです。
(社)自然基金のスキームを活用し、毎月お支払いいただく電気代の約1%が自然エネルギー発電所を増やすために使われる取り組みを開始いたしました(※)。
需要家が増えるほど、より早く自然エネルギー発電所を増やすことができるようになります。
投資等の使途については、「自然電力のでんき」WEBサイトで報告する予定です。(※)従量電灯プランの場合。低圧電力・高圧は0.5%となります。
実効税率分、再生可能エネルギー賦課金、諸経費を除きます。自然電力プレスリリースより引用
1%は少なすぎるのではないか?という意見はさておき、利用客に向けたメッセージとしてはわかりやすいビジネスプランになっていると思います。
自然電力グループは国内外で自然エネルギー発電所の開発に努めながら、再エネ100%の電気供給プランを提供するといった自然派志向の方に嬉しい努力を重ねています。
当サイトでも、安くてスマートな電気生活の実現に努める自然電力の益々の発展を応援しています。
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その他のエリア(北海道・東北・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄)
なお、同じ住所地で別の電気ガス事業者に変更する場合、契約中の電力会社にわざわざ解約の連絡をする必要はありません。
今は経済産業省のスイッチング支援システムのおかげで、新しく切り替えたい電気ガス会社に申し込みをするだけでOK!
解約手続きなどの必要作業はすべて申し込み先の新たな電気ガス会社が代行する仕組みになっています。